ボブルの塔の探索と、モンスターたちの冒険理由

ドラゴンクエストV 天空の花嫁

ドラゴンクエストV 天空の花嫁 公式ガイドブック(ニンテンドーDS版) (SE-MOOK)

さて、本当のマスタードラゴンの力が封印されていた塔を攻略しました。足場の悪さにはおっかなびっくりでしたが、ドラゴンの両目を護っていたシスターが殺されたことへの義憤もあり。3次元をうまく使っていますね、このダンジョン。
ここで出会ったのが……あのゴンズとゲマ！　父の敵討ちではありましたが、ゲマにはうまいこと逃げられてしまいました。残念……。普段は穏やかなうちの娘も、珍しく静かに怒っているようです。うん、彼はひどいヤツだ！　いつかホントにとっちめてやるぞ！

ところで、この塔は金策に悩む主人公たちにとっては救いの手。たまに遭遇するゴールデンゴーレムが1000ゴールド以上のお金持ちだからです。うーむ、頭の中で想像の虫が騒ぎ中……青年時代の結構最初のほうから同行してくれている、うちのスライム君なら、ゴールデンゴーレムがなんであんなにお金持ちなのか知っているかなあ？　暇があればモンスター図鑑を眺めていたり、ウワサ好きだったりするみたいだし……。
なんと！　ゴーレムやゴールデンゴーレムを作った根黒慢娑ネクロマンサーは、材料になる土や金をモンスター仲間から搾取したとか、魔法使いゆえにずるがしこい上にゴマをゲマに擦りまくってるとか、いいウワサは無いらしい！　なんだ、武力で高給取りになったんじゃないんだ！　許すまじ！　……という勝手な設定をしたりしたわけで、ゲマとの決戦の予感を感じつつ、しばらくはダークドラゴンやゴールデンゴーレムをスライム軍団が撃退するという、スポ根というか漫画的な展開になっております。
考えてみたらすごい話だよね。いくらメタルキングの剣をうちのスライム軍団（スライム、べホマスライム、スライムナイト、しびれくらげ）の標準装備にしているとは言っても、やっぱりスライムなんだよ？　それがダークドラゴンやゴールデンゴーレムを撃退しているなんて……！　下克上というか、なんというか。努力が実を結んだってことだねえ……。それに、キラーパンサーやゴーレム、ホークマンにアンクルホーンたちを鍛え上げたりしています。ゴーレム君は本当に、見た目どおりにパーティの「壁」となってくれて本当に助かる！　鬼太郎のぬりかべみたい。
そうそう、ゴーレムといえばストーリー的にはここより前になるけれど、ゴーレムを仲間にするところにも結構お話がありそうです。ゴーレムって、やっぱりネクロマンサーなりシャーマンなりの魔法使いが、土くれに魔法生命を与えたっていう設定みたいだし。っていうことは、ファンタジー世界におけるロボットなわけですよ。*1で、ゴーレム系モンスターが、ネクロマンサーを裏切って主人公の側に付くというのは、絶対何か奇跡的な理由があるはずだと思う。戦闘シーンでは「なかまになりたそうにこちらを見ている！」で終わってしまうのだけれど。
たかだかスライムやスライムナイトが主力といううちのパーティが、何とも息ぴったりに攻め込んできて。弱くても全員が自主的に何とか勝ってしまおうとしている姿を見て、で、スライムの一撃が結構効いたりして（実際、あのときは「かいしんのいちげき」が出たりした）、自分の人生を考えてしまったんじゃないかなあ……ゴーレムなりに。しびれくらげが突っ込んでスキをつくり、ひるんだ瞬間にスライムが「かいしんのいちげき」！　みたいな感じだったりしてたりしてね。このまま自分は使われっぱなしでいいのか、という「疑問」が初めてゴーレムに生じた。ネクロマンサー的にはゴーレムが意思を持つなど予期せぬ事態なんだろうけどね。まあ、そういう理由で主人公たちに付いてきたヤツなので、喜んでパーティのトップで壁役を務めてくれているんじゃないかと、勝手に想像したりもするわけですよ。
ちなみに、当のスライム軍団の連中が仲間になった理由ですが。オラクルベリー周辺で出会ったスライムは「他の人間みたいにいじめるというよりかは、なんか手加減してくれてて実はやさしそうな人間じゃないかと思って。もう他の人間にいじめられたくないから、思い切って付いていってみたら、本当にいじめられなくなったし、いろんなものが見られて楽しいね」。スライムナイトは平和になったラインハットの地下道を一応警備に来た主人公と遭遇。「この城を護れとの命令の真相が分かって、おのれの身が恥ずかしく、外に出るに出られなくなってしまったでござる。いっそ、人間と生きた方が楽しそうでござったよ」。べホマスライムはサラボナ周辺で「たまたま仲間に呼び出されたんだけど、そしたら相手が楽しそうに冒険している一団だったから、この人たちを助けた方が自分も楽しそうだったんだ。仲間とはいえコキ使われてべホマばかり唱えている自分の生き方がイヤになっちゃってさ」。しびれくらげ君は洋上で遭遇し「めったに見かけない、大きな船だったから、ついつい珍しくて着いていってみたくなったんだよね。何をしにきたのかなあって」。……ま、勝手な理由付けですが、そんな風に考えております。

*1:まあ、ドラクエの場合キラーマシンっていう別のロボットもいるけれど。