振り込まない振り込め詐欺(かも?)

同署によると、十六日昼ごろ、団体職員女性(29)の携帯電話に「サイト未納料金があります」という不審なメールが届いた。

 「連絡なき場合、法的処理に入ります」との内容に驚いた女性が指定のフリーダイヤルに電話すると、電話に出た男が身に覚えのないサイトの未納料金を指摘し、計約六万円をエクスパックを使って送るよう要求したという。

うーん、ケータイサイトの未納料金というセンを突いて来たか……。どっかで聞いたような話だな。


何の話かって、振り込め詐欺への警戒心が高まった今、「エクスパック」でお金を送れ、という詐欺が出て来ているらしい……。
これ、ついこの間、友だちにちょっとした本とかを送るのに使わせてもらったけど、A4サイズくらいまでの雑誌、書籍など、ちょっと重くなるものでも重量が問われなくて(一律500円)気軽に使える。特に、地方へ発送するときは宅配便より手軽に使えるかも。
封筒は厚紙で出来ているし、封かん用の両面テープも既に付いていたりして、何かと便利。ポストに入れた後もオンラインでの追跡システムがあって、相手に荷物が届くとケータイを含むメールで教えてもらえたりもする(郵便局のPC&ケータイサイトで荷物の番号とメールアドレスを登録できる)。基本は手渡しだけど、備考欄に書いておけば相手先のポストに入れるだけにしてもらったりもできる。

結構分厚いものもいけそうだとは思っていたけど、実際「A4サイズの普通紙なら250枚程度」OKなのだそうな。これってちょっとした量だよね。
ただし、当然ながらお金は送れません!! あと、信書(平たく言うとお手紙)もダメ。とはいえ、ビジネスマナー的な送り状(「ご依頼いただいた以下の書籍をお送りいたします……今後とも弊社の書籍をよろしくお願いいたします」うんたらかんたらとか、そういうの)を付けるくらいはOK。要は、配送中に紛失しちゃったときに取り返しが付かなすぎるモノはNGなわけで。確かに、ラブレターなんかを郵便局員さんが代筆して作り直す訳に行かないしね(^_^;)。


でも、いきなりポストに入れてもOKな分、中身に何を入れたかをチェックはしていないみたいで……。
で、現金を送れってやらかす輩が出て来たらしいんだな。たしかに、振り込め詐欺みたいに銀行口座を用意する必要ないし、私書箱みたいなの借りてしまえば足がつかなそうだし。だいたいの場合、送ってもらった次の日に到着するし。振り込め詐欺と同じようなことをやって、手段が振込じゃなくてエクスパックになっただけだってことみたいだ。これはやっかいだなあ。


一方、北海道では詐欺を未然に防いだケースもある。グッジョブ!!

このケースもケータイサイトの利用料金という手口だ。

女性は「携帯に知らない人からメールが入り、電話をかけたら小包で金を送れと指示された」「携帯サイトの利用料金といわれ二十四万二千円を送金するつもりでエクスパックを買った」と話した。

うーむ、額が多すぎるんじゃない?
でも、エクスパックを売っていた郵便局員さんが、この女性から現金を送れるかどうかを相談されて気が付いたらしい。

鶴巻廣嗣署長から感謝状を受け取った中川さんは「新聞報道で振り込め詐欺の手口がよくわかっていたので、同じような被害に遭うのではないかと直感した」と話していた。

まさしく、現場の人間の勘だよね!! すばらしすぎます!!


まあ、切手やハガキと違って、たいていのご家庭に常備されているような代物じゃないことは大きいかもしれないね。*1一般人にはまだまだなじみが無い封筒だから、勢いで現金を入れてしまうこととが本当にありそうだなあ……。初めてなことをやらされているときって、思考回路が無駄に停止しませんか? 何も考えないで送ってしまうこと、あり得るかも。
かといって、エクスパックをシースルーな封筒にしてしまうと、通信の秘密を守れないのかもしれないなあ。解決策になるかなあと一瞬思ったんだけど、無理がありすぎるか。


結局、知らない人にお金を送れとかってイキナリ言われたら、まずは詐欺を疑ってみること。
コレが重要なんだと思ったのである。

*1:ヤフオクで古本を売っている人とかなら別かもしれないけど。あ、あとはちょっと大きめの同人誌をやっている人とかは使ってるかな? どうなんだろ。