アルプス交響曲@NHK

NHKの「N響アワー」でリヒャルト・シュトラウスの「アルプス交響曲」をやっていました。しかもさすがNHK。アルプスの映像つき。ほとんど環境音楽ビデオのノリ。
やっぱり、この曲は面白いです。楽器がまず面白い。ワーグナーチューバ使ってましたかね。あとはコントラファゴットとかもでていたような。あとは何より打楽器。巨大な鉄板をたたくと雷の音がし、風車のようなマシンを回すと大風の音がする。トロンボーンもそうですが、一番きつくて楽しいのはやっぱりホルン隊じゃないかな。彼らが居なかったらこの曲はぜんぜん違うものになるような。
高校のときに抜粋版の吹奏楽版をコンクールでやりましたけど、演奏に富士山登山並みの体力が要りました。ともかく、基本的に金管に要求されることは美しくかつ派手にやれって感じでしたから。コンクール自由曲向けのアレンジ(だいたい8分くらい)じゃなくて、全曲だったら……エベレストにのぼるくらいの覚悟で吹かないといけないかも!


この曲が好きなヒトはチャイコフスキーの「大序曲1812年」とか、グローフェの「大峡谷」とか、オネゲルの「パシフィック231」とか、あと管弦楽じゃなくて吹奏楽ですけど、スパークの「オリエント急行」などもたのしめるかもしれないですね。みんな、音楽で映画的にいろんなことを描写した名曲ばかりです。しかも、スケールが大きい!
私自身はこの中では「1812」を演奏したことがあります。吹奏楽版でしたけど。大太鼓を何台並べたかなあ……。最後のほうに、大砲の音の描写として大太鼓をたくさん用意して叩くところがあって。これ、初演の時には軍隊に空砲を撃ってもらったとか。聖歌的な冒頭部から始まって最後には大騒ぎですからねえ。この曲は演奏していて楽しかったですよ。あと、「オリエント急行」も演奏しましたね。最後のほうに楽器に息を入れる音で停車する電車の描写をしたところがあって、やったことのない演奏法で非常に印象的でした。


描写音楽万歳!