『だるめしスポーツ店』開店を祝いつつ、3DSゲームとスマフォをだらだらと考える

3DSのダウンロードソフトに、変な野球ゲームが登場しました。

だるめし、ってダルメシアンの略だったらしいですね。店主がしゃべる犬なんですよ。犬で関西な店主から、野球をテーマにしたミニゲームを買って遊ぶミニゲーム集。
基本的には無料。ゲームの購入には『本当のお金』=ニンテンドー e-shop残高を使う(ゲーム内通貨ではなく)。ただし値切ることが可能。各ミニゲームは400円していますが、店主との交渉やクーポン利用でだいたい200円以下まで値切れます。
ストーリーモードの最後に買うゲームは、100円位まで落ちました。


で、まあ、ゲームの中で野球ゲームを買うという変なゲーム。
トスバッティング、ゴロのキャッチなど、基本練習をゲームにしたものってそういえばあまり見たことがないような。
モーションセンサーを使ってフライを取るゲームなど、モーション系よりは、直感的にボールをAボタンで打つ方がピンと来ました。というわけで、このゲームの中で1本だけ買うとしたら、『打つ快感! 〜トス〜』かな。2本目は『打つ快感! II 〜ウルトラマシン〜』がいいかも。要はバッティングセンターでの練習です。
爽快感はなかなかです。


裏面をやるには、各ミニゲーム内で、各ステージのレベル3を5つすべてクリアすればOK。
ゲームを30分やっていると、長時間やり過ぎとアシスタントの子犬が教えてくれます。


それから、地味なゲームとして、野球のバットを作るというのがあり。
実際の職人さんよろしく、原木をタッチペンで削って自分用のバットを作れるんですよ。作ったバットは打撃系のゲームで装備することができます。
もちろん普通に削って自分用バットを作っても楽しいわけですが。ちょっとしたアイデアで、グリップとヘッドを逆にデザインしたバットを作ってみました(先の方が細くなっている)。


見るからに振りにくそうですが、このバット作りゲームでの試し打ちはともかく、それ以外の他のミニゲームで使うときはバットを振る速度に全体の重さなどが影響はする物の、飛距離には影響しないようなので、ヘッドを握ってグリップに当ててるのにフェンス越えとかのシュールな体験が出来ます(笑)。
こういうカスタマイズも楽しい。
ちなみに、ちゃんとしたバットを作った場合、今のところ試し打ち最長飛距離記録は204メートル。思いっきり場外ホームラン。打っていて気持ちよかったです。


個人的には各ミニゲーム400円はさすがに高過ぎ、割引価格でも人によっては高いと感じるかも、という気もしましたが。
ミニゲームとは言っても、各ゲームには10種類入っているわけで。相応かなあとも。ちゃんと作り込んでいて手触りが良いので。ただ、やりやすさやりにくさって種目によってあるみたいで。守備のゲームは自分には合わなかったり……。モーション系のはちょっとプレイしづらいきらいがありました。
とはいえ、店主のだるめし父ちゃんに乗せられて気持ちよく購入出来た感があって、ほかのスマフォゲームへの冷たい課金感とは違っていたように思います。スマフォにありがちな、仕方なく支払うみたいな感じがなかったので。


ところでこのゲームの形態、ある可能性を示しているなあと。
追加コンテンツをゲーム内の働きに応じて低価格で買うことが出来る、という。これ、iPhoneとかでは仕様的に可能なんでしょうか?
Nintendo公式提供のゲームだから出来たことなんでしょうか?
そういえば、逆転裁判5の追加コンテンツも期間限定で無料だったり、今、幾つかの3DSダウンロードタイトルが半額になっていたりするんですよね。ちょっと前にはレベルファイブさんがやっていましたし、アークシステムワークスさんやD3パブリッシャーさんも。


ちょっと前までは3DSをやっている人を電車の中で結構見かけたんですが、最近はだいたいがスマートフォンになっているような気がします。
まあ、ぶっちゃけ、某パ○ドラさんなんですけど(やったことがないです)。


スマートフォンが事実上ゲーム機と化しつつある昨今、携帯型専用ゲーム機にできることをものすごく模索している感があるんですよね。
聞いた話では、あの『iモード』が始まったとき、初期スペックの目標はドラクエ1作目を実装出来ることだったらしいんですが(そして実現)。
今や、膨大なデータベース量が必要だろう『真・女神転生』すら、iPhone版が出ています。プレイ時間100時間とかのRPGも軽く出ていたりして。『逆転裁判』の1〜3全部とか(しかも画像が綺麗になっていた)。MMO系とか……やったことはなかったりしますけど。


そう。
3DSを無理に持ち歩かなくても、ゲームだったらスマフォで事足りてしまうんですよ。
で、今やスマフォはミュージックプレイヤーになったり、カメラになったり、ソフト次第ではシンセサイザーとしても優秀だったり。
3DS用のシンセソフト、プログラムソフトも出ていますけど……。PCにデータを持ち込んで2次利用が出来にくいのが難点。つまり、そういう系統の使い方の場合汎用性の無さが弱みになりそう。
iOSGarageBandって、作ったデータをMacに持ち込めたり出来ますし。
ただし、シンセ体験、プログラミング体験という入門マシンとしては優秀です。
ポケモンタイピングがキーボード入門として良く出来ていたように。
また、全員が同じ筐体を使っているということで、動作環境を揃えやすい=バグを防ぎやすい、作り手がユーザーの利用シーンを細かく想定しやすい、画面内の発色や文字サイズなどを決定しやすい、ということで、コンテンツ開発上の利点もありそうです。


昨今、有料追加コンテンツが流行しつつあるようですが。
個人的には数千円クラスのお金を払ってゲームをした後、さらに数百円を出して追加コンテンツを買いたいか、というのに疑問もなくはないんですよ。ゲーム内通貨で購入とかならまだしも。
まあ、それだけに、お金を払う分の充実した追加コンテンツじゃないとユーザーが逃げてしまうということになりかねない。
ゲームだったらスマフォで充分、という人は増えていますし、数百円程度でゲームを買うのに慣れた人からは、3DSのダウンロードソフト、追加コンテンツは高いと思われそうですし。開発した側の価格としては高くないとしても、ユーザーは高いと感じそうです。
そこを質で担保出来るのでしょうか?


一つの考え方として、ある程度コンテンツの入れ物としてゲームのベーシックな部分をフリーで配布、追加コンテンツライブラリの中からやりたい物を選んでいく、みたいな考え方もありなのかな……。ゲームの切り売りみたいですが。
書いていて気が付きましたが、今回の『だるめし』さんがこの形だったりしますね。なんか、任天堂さんの実験じゃないかなあという気がするんですよ、『だるめし』って。


たとえば『逆転裁判』が追加シナリオ毎月配信とかになったら……? 作品世界の寿命を縮めてしまうでしょうか……?


携帯コンテンツの競争はますます激しくなるでしょう。
3DSは今後どうなっていくのでしょうね……。
『レイトン』みたいな、手軽に出来る割にボリューム感とシナリオがあるような作品、または『真・女神転生ストレンジジャーニー』など、通常クリアですら50時間以上を費やすような大作は、iOS単独提供にはまだまだ製作費の部分で追いつけない気がするんですけど。
そういうものをユーザーが買うか、それとももっと安いコンテンツに行くか。
ゲームに暇つぶしを求めるか? 感動を求めるか?
(分かる人にしか分からない話ですが……『真・女神転生ストレンジジャーニー』のニュートラルルートのアーサーの最期には、真面目に泣きました……あんまりにもショックが大きくて。あれからだいぶ経ちますけど、やっぱり忘れられないなあ……)


携帯サイズの3DSでも感動作はあるというのは、何本かのタイトルで体験してきているので。
それを知っているとiPhoneで本格ゲームを探す気になれないんですけれどね。
人によるんでしょうねえ……。