ピンクのシャツは持っていないけれど

今日はピンクシャツデー、というものらしい。
以前読んだ書籍(もっと知りたい!話したい!セクシュアルマイノリティ―ありのままのきみがいい〈3〉未来に向かって)から概要をまとめると…。
ピンクシャツデー、とは、毎年2月の最後の水曜日、いじめ撲滅を目的とした日。
きっかけは2007年にカナダでピンクのポロシャツを着ていた男子学生が同性愛者だといじめられたこと。
上級生2名がピンクの上衣類を買い集め、クラスメイトで着るようにして、いじめにNo!を突きつけたことらしい。

というわけで、ピンクシャツデー、とは、2月の最終水曜日にはピンク色のシャツを着ることで、いじめに対するNo! を社会に訴えよう、というキャンペーンのようだ。
そもそも、ピンクは女性の色か?
日本じゃオードリーの春日さんなんかはピンクシャツがよく似合う男性だし(多分、彼はイメージカラーとかにして、お笑いによく出ているピンクシャツでムキムキマン、というアイコンでも売ってるとは思うけど)。
女性が青や紺色を好きでも違和感がないのに(実際に自分もそうだしさ)、男性がピンク色を好きだというと、それに違和感を感じる、この刷り込みはなんなんだろう?
別に色自体には、罪も主張もないはずだ。

ピンク色のネクタイとか、オシャレに着こなしたらカッコいいツールだと思う。私は服飾にはあまり造詣がないけれど。
そういえば、今は戦隊モノのレッドはヒーローカラーだけれど、昔の少年漫画か何かで赤いシャツなんか着やがって、とかって男の子がいじめられるシーンを読んだ記憶がある。手塚先生とかの古い作品だと思うんだけれど。鉄腕アトムだったかなぁ…?
ともあれ、特定の色の持つイメージをふりまわして、それを好むからっていじめるとかって、理不尽な話だ。

そもそも色の見え方なんて、厳密には人それぞれだ。いわゆる色覚異常的なところまで行かなくっても、赤い物体Aが同じ赤に万人に見えているかなんて、分からないわけだし。
その人がピンク色が好きだった理由が、例えば尊敬する人などが好きな色だったからかもしれないし、本能的にピンク色は安心感を感じさせるものだし、何か理由なんてないのかもしれないし。
ともかく。人の好み自体を理由に人を蔑むなど、あってはならない。今日はそういうことを改めて見つめ直す日なんだろう。ピンク色のシャツは持っていなくっても。