『第26回イマキュレートハート作品展』開催中なのです。

告知するのがすっかり遅れてしまいました...。
2019年以来、本当に久しぶりとなる、母校の卒業生有志グループ展が開催中です。
今週末までですが八王子駅付近にお出かけの方、よかったらお立ち寄りください。

【作品展概要】

  • 第26回イマキュレートハート作品展
  • 会期 2022年8月17日(水)から8月21日(日)、各日で11時から17時(最終日も同じ)
  • 入場 無料
  • 会場 八王子市芸術文化会館いちょうホール 第一展示室
  • 交通アクセス(下記から参照)
第26回イマキュレートハート作品展

※会場には私は不在です(最終日夕刻のみ)
※差し入れの類はお気になさらず。

で、個人的な裏話。
今回は動物園で撮影した写真作品を6点、展示させていただきました。

こうなった経緯は詳しくは作品キャプションで少し書いたのですが。ブログなので詳しく書いておこうと思います。
今まではMacのQC(Quartz Composer)で作成した体験型ビジュアルアート作品か、その前は自作楽器を展示していました。
こういう方向を志向することになった大元の体験は、大学時代の博物館学芸員課程履修時の経験にあります。
当時、大学には小さなギャラリーがあって、3年次末には自分たちで企画を立てて展覧会を行っていたのです。その際に展覧会の来場者さんは作品を見るという受け身なんじゃなくて、作品を体験するという能動性がないと面白くないって思ったのです。
絵を見て、美しい・素晴らしいと感動するのはいいとして、その先のステップに何がある? 何かないと面白くないじゃないか。
そんなわけで、来場者さんには私が作った楽器を鳴らしてもらうとか、コンピュータでビジュアルアートを操作してもらうことで、普段の生活にない新しい面白さを何らか経験してもらいたい、という体験型展示を志向するようになりました。
しかし....コロナの災禍により「お客様にこちらから提供した物に触ってもらう」行為全般について、責任が取れない状態に。
楽器系は素材が木だったり竹だったりすると、エタノールで傷んでしまうことも考えられますし。そもそも論、自分の本質的には、展示がしやすい打楽器よりも管楽器を作りたいっていうのがあったりして、もともと展示には出しにくかったので、QCで作り始めてからはやっていませんでした。
それからQCは、やっぱりスキャンする素材を何かしらユーザーさんに操作してもらう形になるので、その触ったものすべてを消毒するのは現実的に不可能。それと、現行のmacOSではサポート外になってしまった!(Appleの公式プログラミングツールのくせに!!!!!!!!!!!)
また、自分の中でビジュアルアートのネタが切れたというのが一番大きいです。できる範囲のことはやりつくしてしまった。
それで、この2年間の延期、延期の間、ずーっと、次に何を作るか悶々と考え込んでしまっていました。
自分は純心の芸術文化学科卒業とはいえ、音楽系の履修が多かったので、絵画実技的なことはやっていないんですよね。美術史とかは学芸員履修の兼ね合いもあってとりましたが、見ると描くとは大違いですから。で、そもそも論、絵を描きたいかというと、そういうことでアートに関わっていたわけではない。
ただ。
作れるネタが切れたなら、できるネタを増やせばいい。そう、いい意味で開き直れたのは作品展の開催時期ギリギリとなった今月アタマ。
写真については、実は自分は全く何も知らないわけではなくて...。流石にフィルムからの現像をやったことはないですが一眼レフは大学の時に使ったことはあったのと。CG検定2級やDTP検定II種を取った時に、コンピューター上での理論的なことは一通り勉強はしていたんですね。あとはグラフィック的な見せ方というか、構図とか、ボカシの活かし方とかの写真の絵としての勉強と、あとは「自分がやるなら何を撮りたいか」を決めることと、「一眼レフカメラ」本体との出会いがあればよかった。一眼レフを改めて勉強するには、初心者向けモデルが一番。小型で持ち運びやすいミラーレス一眼レフにすることにしました。
「撮りたいもの」は生活の中で自然に決まりました。6月ごろ、地元のカタツムリを飼い始め、生き物って良いなと改めて思っていたので、もっと大きな生き物が撮り放題の場所=動物園に決定。
一眼レフカメラ」は初心者向けのカメラ本で解説されていて、装備された効果の多さが特筆されていた「PEN」シリーズに決定。価格を調べていて、MapCameraさんの中古情報でダブルレンズキット(標準+ズーム)でも手が届く新古品を発見。「OLYMPUS PEN E-PL10 EZダブルズームキット」にしました。最後まで迷ったメーカーが富士フィルムコンデジで愛用していたからです。低価格帯のがないか確認していたんですけども、今回は見送りました。
そんなわけで、8月のとある昼下がり、動物園を右往左往してなんとか作り上げたのが今回の展示です。
展示のキャプションでの解説文がえらい長くなってしまって、被写体の話よりも撮影技術寄りの話が多くなってしまったのは自分の仕事柄かもしれません。むしろ、そういうことで来場者さんに何らかのヒントをお届けする、というのも、コロナ禍にできる自分なりの体験型展示かもしれませんね。
昨日、現場にて、作品をご覧いただいたお客様から、「文章が勉強になった」「動物園に久しぶりに行きたくなった」との嬉しいコメントをいただきました。拙い作品ですが、そういう気づきにお役に立てたなら何よりです。
現場の写真は作品展が終了してからにしたいと思います。いろいろと大変だったこと、やって楽しかったこともまた改めて書きたいと思います。ひとまずはこれにて。