歩いて歩いて歩いて歩いて

もともと、人間は二本の足しか交通手段はなかった……はず。
電車が数分遅れただけでイライラしたり、エスカレーターを駆け上がったりするのは……自分以上の速さを求め過ぎじゃないか……、と思ったりする。あげくの果てに、遅れた電車に殺到してけがをしたり、エスカレーターでコケて他人を巻き込んだりしていては世話がないだろうな。基本的に最も頼れる交通手段は、自分の足だということを忘れずにいたいものだ。……以上、自己批判なり。
ま、それはともかくとして、雨の中、歩けるところまで徒歩帰宅をしてみた。
目標としては……雨だし、それなりに荷物もあるので、完全踏破は求めない。それよりも道路の状況をだいたい知っておきたいと思った。震災を想定し、帰宅するのと職場に残るの、どちらの方が安全を確保できそうかということだ。ある程度のところまで帰れれば、後の道は以前に通ったこともある訳なので。
そして分かったことは、やはり大学勤務であれば大学に残って、避難所運営スタッフとして働きながら、余震が落ち着くまでは様子を見た方が良さそうだ、ということだった。
職場もそうなのだが、大学はたいてい、地域の災害避難所に指定されている。そのため、AEDや防火栓を始めとしてそれなりの防災設備が整っているし、学生食堂があるから炊き出しのための食器類には困らない。通信機器などもあるだろう。
帰宅の道は道路幅のわりには歩行者通路が多く、またやはり建物が多いので窓ガラスの落下や建造物倒壊が心配される。人々が殺到する可能性を考えると、短慮して帰宅するよりは大学の方が安全ということが分かって来たのだった。しかし、距離的には歩行帰宅できないわけでもない。
緊急時には、頼れる交通手段は自分の足だけだ。いつもの道路を見つめながら、ニュースなどで見たかつての神戸や新潟を重ね合わせて見ただけで、そのことを実感したのだった。
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