COVID-19は正しく怖がろうと思う

中国のある環境下で、どんなウイルス変成が起きたんだか。人間に感染したらひどい肺炎になりうるウイルスが発生してしまった。
新型コロナウイルスこと、COVID-19は確かに恐ろしいもののようだ。とくに、持病があったり、体力が弱かったりする人に感染したり、ちゃんと休養や治療が出来なかった場合に死に至ることすらもあって、中国国内はじめ、世界中で感染例や死亡例が報告されている。それは日本も例外ではなく、感染者の死亡例がついに報告された。亡くなられた方々のご冥福を祈りたい。本当にどうか安らかに。
しかし、怖いのはあくまでもCOVID-19であり、ヒトではない。
たしかに目に見えないモノだし、このウイルスの潜伏期間は長いみたい(2週間が目安とされるが、webでは長いと24日くらいという意見も見た)だし、発症の初期はどうやら風邪やインフルエンザと見分けがつかないらしくてややこしいし。やっかいな病気なのは間違いないんだが、やっかいなのはあくまでも病気であって、ウイルスのことであって、ヒトではない。
不安になるのはヒトに会うことそのものではない。誰かに会ったり満員電車に乗ったりしたときに、その中の誰かが潜在的にウイルスをもっていて、あるいは電車内の手すりやつり革、公共トイレなどにCOVID-19が付着していたりなんかして、外出でうつされたらどうしよう、と、それらが怖いだけだ。
恐怖を感じるのはウイルスであってヒトではない。恐怖を感じるのはウイルスであってヒトではない。恐怖を感じるのはウイルスであってヒトではない。
ネチネチとしつっこく書いた。
というのも、ウイルスに対する恐怖が、ヒトに対する恐怖に変わったとき、差別意識が変な方向に向くのではないかと。差別意識は自分にもあるし、誰にでもあるのかもしれない。
自分と違うものを恐怖する感情そのものは、どうしたって否定できないし、生存本能のひとつなんだと思うのであるのは仕方ない。
しかし、自分にはこうした感情があると自覚しておくことと、その感情にかられて誰かヘイトしてしまうこととは、全然違う話だ。
外出・出勤・帰宅の機会に手洗い励行、睡眠や栄養に気を付ける、歯磨き・入浴や洗濯などで衛生面に注意する、よく笑う、やたらに人ごみに行かない、といった基本的な健康衛生管理をすることが、COVID-19への正しい怖がり方だろう。
ウイルスへの警戒心がヒトそのものへの恐怖心となったら、別の事件になってしまいうるのだ。私にはむしろそっちが怖い。言葉や態度を含めた暴力事件になりそうで。
COVID-19感染症は、もしも掛かってしまったらおとなしく治療するだけだ。その意味では、風邪やありふれたいろんな病気とおんなじだ。誰かを傷つける必要性は、ゼロだ。
こうしたときに差別をあおる言説こそ、ウイルスに加えてさらに恐怖すべきモノだろう。その意味では、ヒトこそ怖い。