PCは「初心者」、でも人生は「熟練者」!

このところ、人生においては熟練者レベルなのに、パソコン(PC)が不得意で……という方々のサポートを個人的にやっています。
結構たくさんお願いされてて。ありがたいことです。経験値歓迎。
そういう方々に共通しているのは、PCができないことをかなりネガティブイメージで捉えてるっていうこと。
いや、実際、仕事で「わかればいいなぁ〜〜〜〜!」みたいな気持ちを日々抱いているんじゃないかとはお察しするのですが。


でもね、でもね、人生の達人だったりするんですよ! そういう人たちって往々にして。
もう、本当に、人生については自信をお持ちだったり、それなりの処世術をご存知だったりで!


で、そういう人たちが書籍売り場でPC本を買うとき……『初心者のための良く分かるWord』みたいな本だったりする。
えーっと。
それ、いいのかな? そんなんでいいのかな?


『初心者』っていう言葉が、ネガティブイメージを生んでいるような気がする。だから、その本を読破しきれない人たちもたくさん出てくる。
あと、『仕事に役立つWord入門』とか……そういうタイトルのような雰囲気のような、そういう本も。
え、PCって、仕事だけでしか使わないの?


仕事でも勉強でもない……遊びとしての角度からワープロ*1を小学校の頃に覚えた私にとっては、なんか、違和感がありまくるんです。こういうの。
わたしは、パソコンって、遊び道具だと思っているもので。


そういう本をお作りになられている方々のお気持ちや、情熱はすばらしいと思います。確かに、パソコンに慣れていない方、仕事でお困りの方に対するご配慮がたくさん詰め込まれていて、ライターさんや編集者さんの熱意がこもっている名著が多いのです。
でも……それだけでいいのかなあ、と。


人生の達人の皆さんが、もしもパソコンに相対したときの自分をネガティブイメージで捉えず、遊びの延長のような、ポジティブイメージで捉えられるようになったら。
そういう人がたくさん出てきたら。


インターネットはもっともっと、面白くなる。
いろいろな人が交流し、人類の知性を高めてくれる気がする。
遊園地がたくさんできる気がする。


インターネットの中で、犯罪的な行為や、良くないことが結構起こっているんですが、それって、頑固親父やおふくろのような人がインターネットの世界にあんまり居ないからじゃないでしょうか?
ドラえもんでいうところの、よく野球のボールを家に打ち込まれては「こら〜!」って怒ってくれる、カミナリさんでしたっけ? ああいう人とか。野比のび太のおばあちゃんのようなあったかい人とか。
わるいことはするな、でもあったかく迎えてくれる、そういうのって人生の経験値が必要で、まだまだそういう存在は少ないのです*2


なんでPCができない=仕事が出来ない=うつ病=自殺、という図式が横行しているんだ!
PCができない=人間としてできていない、ではないのに!
人生で苦労なさっている方々こそ、若手にモノを申してほしいのに!


一つには、マニュアルが悪いから……パソコンの入門書があまりにも初心者にへりくだり過ぎているから……じゃないかなと。
まだまだ頭の中で形にはなっていないのです、が。
入門書=レベルが低い、っていうことが、なんか問題を作っているような気がして……図式で物を考え過ぎかもしれませんが、単なる直感でしかないのですが。ともかく違和感があるんです。パソコンの現状に。


パソコンは若手だけのもの? インターネットをワンダーランドにするのは若手だけの楽しみ?
なんか、それ、違うような気がしてなりません。

*1:Wordじゃなくて、「ワープロ専用機」ってやつです。「書院」とか「RUPO」とかああいうのの仲間。まあ、わたしは日立の「WithMe」を使っていましたが。フォントのデザインとかして遊んでました。トランペットの絵文字作ったりして。

*2:いらっしゃらない訳ではないのですが