dアニメストアでプリオケの最終回がついに昨日から配信開始。
リアルタイムで見た癖に配信でも見直してみました。
他の作品はいざ知らず、本作は主人公・みなも以外のキャラクターも本当に大切にしてくれていました。
最終回のひとつ前で、あんな土壇場でサックス吹きの子のエピソードをガッツリ拾ってくれるとかもそうでした。この懐の広さ、あまり他で見たことがありません。
そう思って改めて最終回を見直してみると、たぶんこれ、なっちの方がみなもよりセリフの数多くないですか? 台本を見たことないから分からないですけど。
なっちが準プリンセス並みに活躍できたのには、みなもから預かったサイン帖の存在があります。あれは、闘いを終えて日常に絶対に帰るという誓いを込めて預かったものなわけですが、世界に歌で呼びかけたなっちの元で、あのサイン帖が優しく輝く演出がありました。みなもがみんなからひとことひとことコツコツと書いてもらいまくっていたことで、ミューチカラの流れをなっちに繋ぐ媒体となってくれたのでしょう。
みなもが人となっちをつなぎ、なっちが人々に好きなことをやろうと訴える。そしてそれを配信で受け取った人々がミューチカラを発揮できるような、それぞれに好きなことをやる。
たとえばみなものお母さんも流石、アリスピアOGです。なっちの言わんとすることを正しく理解してか、この非常時だからこそ渾身のお菓子を作っている描写がありました。
世界滅亡の危機にお菓子を作るなんて、普通なら考えられませんが、この状況ならこれが正しいのです。
まさしくこれこそミューチカラの好循環です。
こんな時に好きなことをやることがなぜ世界を破滅から救うことになるのか、自分なりに解説したいと思います。
好きなことをやるというのは、すなわち、自己存在証明です。
今回の危機は、世界のチカラを飲み込み世界ごと消滅させようとする現象なのです。
ですから、「私はこれがあるから消えない!」と存在感を強く持つことが抵抗することになるんです。
それは自分だけの人生を生きるということに他なりません。
ということは、誰か1人が代表してこの事態の責任を背負うやり方では、おそらくキャロルに勝てなかったと思います。その人が自分を犠牲にするということは、この先はもう生きないという選択をしたということでもあります。これではキャロルに抵抗できるわけがありません。
もしも塔を起動できたとしても、ナビーユでは無理だったはずです。ナビーユのミューチカラは借り物です。紅白の女王から引き継いだもの。ナビーユ自身のチカラというわけではありません。前回のバトルで、風花姉妹だけで紅白の女王のイマージュ(幻)を退散できたのは、本人では無かったからですね。やはりミューチカラは本人が使わないといけない。
結論からすれば、みんな自身の力を集めた上で、自分たちは消えない、生きるという強い意志を持たなければならなかったわけです。
それがあの感動のラストバトルの意味だったと考えられます。
この、生きていきたいというのは当たり前のことでもあります。
最後にみなもが言っていたように、この勝利は当たり前のキセキだったんですね。
物語を振り返ってみると、みんながみんな自身の力で生きる、という演出を最初から最後まで貫いていました。
プリンセスになる方法にしても、人並み以上に強くそう思い込むことだったわけです。誰かに選ばれるとかじゃ無かった。
なっちはプリンセスになれない、と、自分では言っていましたが、むしろプリンセスではできないサポートぶりだったわけで。プリンセスとは別の立場で人気を得て、最後にはかがりさん並みの会場でライブを打ってましたからね。彼女の場合はプリンセスにならないのが才能だったとも言えるのかもしれません。
さらに面白いのは、誰かの歌のかけらを使うとその人の特技を借用することができるという設定です。
特技というのは、やはりその人らしさ、その人の願いや夢そのものなのです。誰かの夢のチカラを借りなければ、プリンセスといえど勝てなかった戦いがいくつもありましたからね。
つまり、この世界では願いを強く信じられること自体が才能でした。そして、それは、1人だけの夢というわけではありませんでした。
でもこれって、アリスピアだけのことでしょうか? 現実にもあることではないかなと思います。
さらに、物語的にもキャラクターがおもしろいな、と思えることがありまして。
みなもはみんなを応援するタイプ。お菓子作りは得意ではあるけれど。
なっちはアリスピアで歌手活動をしていて、作曲もできる才能がある。
普通なら、なっちがプリンセスになって、みなもがそれを応援する物語になりそうなもんです。
しかし、みなもがプリンセスになった。
リーダー資質のかがりや、天才肌のながせはともかくとして、一番、プリンセスにはなりそうにない子なのに。
しかし、そうであるが故に、みなもが物語を動かしてきました。
こう考えると、プリオケって、王道の魔女っ子バトルストーリーかと思いきや、色んなところで定石を外しているように思います。
みなもとなっちのことだけでなく、そもそもの敵が黒幕ではないとかもそうでしたし。というか、最後の敵も魔王ではなく意思のない自然現象だったわけで。
アリスピアンがミューチカラに還元されることがあっても、それはそれで良いと受け入れている……とかもそう。
随所に見られる、意外性と純粋さの両立。
ニチアサ向けにお話を作るにあたって、相当考えられたのではないかと思います。
子どもと大人に見せたいお話を、どのように作るか。
私は、プリオケは現代のトップアニメーターさんたちが全力で創った本気の【お伽話】だったと思っています。
シナリオと歌にみんなへの祈りを込めて、素晴らしいグラフィックにアニメへの愛を込めて。人生への全肯定を込めて。
明確な答えのない、難しい時代を生きなくてはならないのが今の子どもたちです。
何かの選択で指標になるのは、やはり、自分がミューチカラを発揮できる……自分らしくいられるのはどういう時か、それだと思います。
本作は、人生で困った折にフワッと想い出せるストーリーになっていると思いますね。
やっぱり追いかけてきてよかった。
もうすぐアルバム音源の発売ですが、ゆっくり聴いてみたいと思います。こういうの、作中でもなかなか聞けない2番の歌詞がよくできていたりするんですよね。楽しみです。
ちなみに、BOSCOのオリーブオイルとカップのアイスクリームを本当に買ってきて、番組でのCM通りにかけてみました。かけた後で混ぜて食べると深みが増して美味しくなりますね。ただ、ガッツリかけすぎない方がいいかもしれません。アリだな、これ。
オーソドックスな使い方としては、米酢とオリーブオイルと塩コショウがあれば、大抵の生野菜をおいしく食べられると思います。割合とか全然適当で大丈夫です。こっちの使い方ならしっかりかけても良いかな。
意外な味をごちそうさまでした。そういえばこのCM、最終回の放送の時のみ、アニメ終わったしこれも見納めかーって思ってたら「たくさんの応援ありがとう」って音声が追加されてて驚いたなー。あんなことあるんだ。まあ、このアニメ専用のCMみたいですからね。粋な演出でした!