だからイザークは好きなのさ。

芸術の秋、という事で“芸術”が作中に出てくる小説・漫画を紹介して下さい。音楽、美術、演劇など……とジャンルは問いません。ただし、フィクションに限ります。作中にどのように芸術の描写があるのかも、合わせて答えて下さい。その辺りを詳しく教えてもらえると嬉しいです。
の質問に回答したあと,「オルフェウスの窓」を読んでいます。

オルフェウスの窓 1 (集英社文庫―コミック版)

オルフェウスの窓 1 (集英社文庫―コミック版)

私がもっているのは、ちょっと前にコンビニで買った、雑誌形式SGRバージョン。
文庫よりも大きくて読みごたえが増しますね。


作中、やはり好きなキャラクターはイザークですね。人生の荒波で、プロとしての音楽ができなくなってしまっても,やはり指は楽譜を書いてしまう。
作中,バックハウスイザークを励まして言う「きっと、きみもぼくも、共に美しい音楽に満ちて生涯を送れるのです」ということは、プロでありつづけるということではなくて、音楽精神を忘れないで生きて行けるということなのでしょう。そして、それを恥じることはないと。
歴史の荒波、人生の竜巻きの中でも、結局彼は、音楽を嫌いになるなどなかった。指を痛めて、まともには弾けなくなっても。
デビューして高い評価を得ながらも,内面では自分が弾くべき音に懊悩した青年時代。結婚したものの、不器用さ故にすれ違い、そして、指を痛め、ピアニストとして生きられなくなったあと、息子の望みで音楽への扉を開いてやって……。音楽家らしい生き様だと、本当に思います。


大河ドラマ的なストーリーは、しばし現実から距離を置かせてくれます。
ロシア革命に翻弄されたユリウスとクラウスも泣きどころですね。
それも含めて,いいことばかりの人生なんかじゃなかった。むしろ、苦さも沢山あった。
でも、最後に,イザークたちは「素晴らしい少年時代だった」と、振り返ることができるのです。
あの少年時代があったから、どんなことも乗り越えて来れたのだと。その姿は、現実を生きる私にも、勇気をくれる気がします。


偶然にも、はてにすとさんで、大学の後輩がいて、たまたまここを見つけて,メッセージをくれましたね。
『おい、素晴らしい大学時代だったな』……と、いえるには、まだまだ年月が必要そうです。
でも、あの学校で,自分なりに音楽をやっていたこと。トロンボーンパートが一人というオーケストラで、それなりに、自分の仕事をしてこられたこと。
それは、内なる誇りにしてよいのかもしれません。


最近,音楽や芸術といったものとの、今後の付き合いをどうしたらいいか、良く考えるのです。
何をしても、音楽や楽器からは離れられそうにない。
だから、夜中だったと言うのに,こんな質問にも答えてしまうのですし。
卒論のために音楽について質問です。1.音楽というものは、いつ世界にできた(発生した)ものなのか?2.作曲するための基本的なこと、方法などがのったホームページを探しています。1は、そういったコトが論理的に乗った、ホームページなどを紹介してもらえるとうれしいです。ちなみに、「俺はこうだと思う」といった、個人の意見は控えていただきたいと思います。私自信、音大ではないので、専門的なことが分かりません(泣そんな私のために、よろしくお願いいたします。。。


人生や生活の先が見えないのに、吹奏楽なんてやっていいのか? 今の職場にいつまでだってもいられないのに。
高校の時に、高校と社会人吹奏楽団を兼部して活動していたので、社会人バンドの団員責任と厳しい状況は良く分かっているだけに,ここで二の足を踏んでしまうのです。
答えの出せる状況を,早く何とかして作らないといけないと、気持ちばかり焦っています。


『そんなに深刻に考えることはないと思いますよ。たとえ今がどういう状態にあるとしても、しょせんぼくらが音楽を捨てて生きて行けるはずはないのだから。……そうではありませんか? ねえきみ』
(『オルフェウスの窓バックハウスのセリフより)