『ボウリング・フォー・コロンバイン』

今日の木曜洋画劇場は、「華氏911」のマイケル・ムーア監督による『ボウリング・フォー・コロンバイン』でした。映画についてはこちらから。詳細はこちらに譲ります。
http://www.gaga.ne.jp/bowling/top.html
ほぼ日刊イトイ新聞」掲載の、この映画についての鈴木すずきちさんのコラムはこちら。
http://www.1101.com/suzukichi/2002-11-21.html


今作のテーマはアメリカの銃社会。監督自身が産まれ育った州でもある、99年のミシガン州コロンバイン高校銃乱射事件を皮切りに、なぜ、アメリカ国内ではこのように銃による事件、死者があまりにも多いのか。狩猟用にかなりの率で銃が普及している、おとなりの国カナダなどとの比較も交えて迫って行きます。


コロンバイン高校の事件は、こちらから。

この高校の事件で亡くなられたのは生徒13名、教員1名。負傷者は数十名。使われた銃弾は地元のスーパーで売っていたもので、その数は900発。最後に、犯人自身が、自らを銃で撃った……。事件時の映像や、生徒のコメント、貧困や人種階級などの社会背景と、綿密な上に綿密な取材を重ねていきました。
また、同じミシガン州のこちらはフリントで起こった、6歳の少年が同級生の女の子を学校で射殺してしまった痛ましい事件も取材。


さらに、開拓からのアメリカ史をアニメで皮肉たっぷりに紹介。(あれ、何分のアニメだったのやら? ……ビデオを見直したら、たったの3分で分かるアメリカ史でした!)さらにさらに、コロンバイン高校の事件に使われた銃弾を販売した店から、当時の被害者だった少年2名とムーア氏が、メディアを動かして、銃弾の販売中止を勝ち取るなど、いろいろな角度からアメリカの銃社会を考えられるつくりになっていました。詳しいことはビデオなどで見て下さい。


戦争、人殺し、それらは、自らが生み出した「恐れ」から始まっている。ムーア監督のメッセージを、私はこのように受け取りました。
こんな、「くだらない恐れ」が、世界中から無くなれば、戦争の原因の一つが消えるはずです、きっと、きっと。