きちんと伝えてさえいれば……。

(>は記事より引用部分です)
産経新聞から。スマトラ島沖地震震源にもっとも近い、インドネシアアチェ州のシムル島では、100年前の津波を教訓にきちんと対策方法を口伝していたので人的被害は少なかったそうです。

>「強い地震が起きたら、海面を見なさい。海水が遠くに引けば、津波がやって来る。高い所に避難しないといけない」。
このように、大人から子供にきちんと教えられていました。だからみんな高いところに逃げることができました。


それに比べて……。こちらは讀売新聞ですが。

プーケットカロンビーチのホテルで働いている方の話では
>朝の地震に気付いてはいたが、津波に関する情報は何もなかったという。津波の後、地元警察から余震に備えるよう警告が出た。

また、プーケットの南、クラビ島での出来事ですが、ボートに乗ろうとした語学留学生が現地の住民に乗るなと止められて、
>海を見ると、水平線は真っ白。大岩を洗う高さ10メートルの波だった。数百人はビーチで見物していたが、夢中で逃げた。


知らないというだけで、命を落とす事がある……。
ちなみに、もう20年近く前のことですが、シンガポール日本人学校小学部時代、津波地震に関しての教育は特になかった*1と記憶しています。地震対策を知ったのは、日本に戻ってきて小学校で避難訓練を受けるようになってからです。シンガポール*2地震がないため、必要がなかったのかもしれませんが。
今はどうだかは分かりませんが……。


ただし、現地のスイミングスクールでは、着衣水泳訓練が行われていました。これは、パジャマなどの服装でプールに入って訓練し、水の事故に備えるもの。パジャマは口を縛って、うまく膨らませて使うと浮袋になりますね。こういうときは無理に泳ごうとせず、まずはどうやったら浮かぶことができるかを考えることです。
この着衣水泳訓練は、日本に帰国した後の日本のスイミングスクールでは特に行われていませんでした。クロールなどの競泳種目は習ったけれど。
洋服は、水を含むと重くなり、大変泳ぎにくくなります。日本のスイミングスクールでももっと教えたほうがいいと思うなあ。

*1:火災に関しての非難訓練はあったと思いますが、地震に対しての訓練は無かったと思います。

*2:マレーシアの南にある淡路島程度の島国。今回の震災での被害は特にない模様だが、鉄道ですぐに行けるため、今回の被災国の一つのマレーシアにシンガポール人は遊びに行くことがある。