「ガラスの仮面」と別冊「花とゆめ」

ガラスの仮面 47 (花とゆめCOMICS)

ガラスの仮面 47 (花とゆめCOMICS)

別冊 花とゆめ 2011年 09月号 [雑誌]

別冊 花とゆめ 2011年 09月号 [雑誌]

このところ、クリエイターなら絶対読んでおくべきコミックだと個人的に思っている名作「ガラスの仮面」が、コンスタントに連載されていてうれしい限りです。
だいたい、半年くらい連載して、1号くらいお休みしてコミックスを加筆して発売……、という流れができているような気がします。記録は取っていませんが。
こんなにコンスタントに連載できるなんて、作者さんもそうですがスタッフがいいんでしょうね。アシスタントさんに加えて、編集部もきっと夏の暑さに負けないでシゴトしているんだろうな。ファイト!


ところで、別花ですが。和田慎二先生の訃報について、美内先生のコメントと、別花編集部としてのコメントが、それぞれ掲載されていました。
美内先生は柱のコメント欄で。編集部としては1ページ使って。
先生のコメント欄で、和田先生を「仲間」としておられました。そうでしょうねえ……。きっとご友人というよりも、もっと深い意味で、仕事の同志というお気持ちなのでしょう。絵柄も作風も違っても、ドラマチックなお話で読者を楽しませたい、という意味での少女漫画家的な考え方は似ていたのでしょう。こういう同志って、なかなか得られるものではありませんもの。


少女漫画好きな人の間では割と知られた話ですが、和田慎二先生の「スケバン刑事」と美内すずえ先生の「ガラスの仮面」は同時に連載を開始しました。
作中では、同じ号の掲載の中で、お互いのキャラクター同士が連絡を取り合うコラボがあったそうです。スケバン刑事の神さんと、ガラスの仮面の速水さん。この協演を雑誌で見られた読者さんはびっくりしたでしょうね。間を取り持った編集さんは大変だったかもしれませんが。


別花編集部のコメントでは、和田先生の三大キャラクター……クルト、サキ、明日香が作品から引用されていました。こういう風に、和田先生のキャラクターが花ゆめ系列の雑誌に載ることも、もうほとんど無いのかもしれません……。あるとすれば、コミックスの宣伝などかもしれませんが……。


それに、改めて。誤報でも何でもなく、本当に急逝なさったんだなあ、と思うと、何とも言えない気持ちになります。
出版社からのこういう報告があると、実感せざるを得ません。
来月頭のボニータではどうなるのでしょう……。


ガラスの仮面について書こうと思ったのに、和田先生の話になってしまいましたが。


ガラスの仮面のコミックスの加筆分は、連載掲載分をさらに面白くするための絶妙なスパイスとして効いていると思いました。あああ、そうだったのか! ということが増えています。
それから、コミックス掲載分の続きが今月号につながっているので(次のコミックスで紫織さんの話が出てくるように構成を変えたかも)、既刊分をすべて読めば(長いですけど!)今月からでもガラかめファンを始められるようになっていますね。編集部、商売うまいなあ。
なお、コミックスの詳しい感想は、また後日書くかもしれません。ちょっと今は書きづらいので。オススメです、ということだけ。