漆のことを調べて、製作予算を立ててみよう!

このところmacのニュースばかりで、すっかり自作楽器のことをおろそかにしてしまいました。会期が近くなりましたら展覧会のこともご紹介したいと思ってはいますが、さて、7月中旬の展覧会に、作品を出せるのか?
ちなみに、その展覧会というのは、卒業した芸術文化系大学の美術系卒業生有志が集まってやっているもので、べつに創作楽器サークルって言う訳じゃありません。大学では主に音楽系の専攻をしましたが、楽器を作ることはどちらかというと美術の立体作品というカテゴリに入るので...。
で、予算が少なくても、やっぱり作品は作りたい。先日までの「目白」のカタログ紹介では尺八と篠笛まで書きました。雅楽の楽器とか和楽器製作の各種工具、材料がいろいろ載っているので、その紹介をしようと思ったのですが、予定を変更して、自分の製作に役立ちそうな所をピックアップします。

今回計画している製作は、数年前から作っている竹の笛をある程度完成させることです。シリーズ名は「風の笛」といいます。一節分の虎竹に、穴をあけただけの簡単な物ですが、作っているとなかなか哲学できます。
材料の竹は大量に残っているのですが、問題は竹に穴あけ加工をしてしまうと、強度が下がり、冬場の乾燥で割れてしまうことでした。そこで、篠笛に触れたのを機に、漆などの塗料を管内部に塗ることを思い付いたのです。

漆についてはまったく知識がなかったのですが、「目白」サイトでは漆の初心者向けのテキストをPDFで配付していました。
http://www.mejiro-jp.com/urushi/urushi_index.html
左のフレームにあります。

漆って、日本古来の塗料だって知識しかなかったので、大変勉強になりました。乾燥、というより仕上げてから定着するまでの期間は1ヶ月はみた方がいいとか、漆は乾燥する物ではなく、むしろ空気中の水分を吸って定着するものだとか。管内部に置いて、ブラシでのばすように塗るとか。
しかし、皮膚が弱いわたしに、かぶれる漆が扱えるのか、そもそも予算はどうなのか、その辺りをハッキリさせておかないといけません。

とりあえず。入門セットからみてみましょう。
最近はハンドクラフトも密かなブームなんでしょうか。篠笛の手作りセットが¥15,000で出ていました。しかし、漆は入っていない様子。これはパス。
カタログを読んでいたら、「漆に弱い人はカシューを使うと良い」というようなことが書いてあります。「カシュー」??
サイトによると、人工漆の一種で、何度か重ね塗りしないといけないが、皮膚が弱い人に向いているもののようです。う〜ん、こういうものもあるのかあ。カシュー、うんイイね、カシューだ。コレ決定。
カシュー塗装法についても冊子を販売してくれているようです。¥315なり。
あとはカシュー塗料実物。¥700〜¥900程度ですね。
刷毛が¥2,100。
それから、高級な篠笛に巻かれている藤。植物のつるを加工した物ですね。よく籠なんか編んだりしますが。これはアンクルンを製作した時に使ったことがありますが、コレで巻いたらかっこいいし、さらに丈夫になりそう。1セット10本入り。長さは約40メートル。笛には四厘藤がよく使われます。¥5,250。

これは、まずはお店で聞いた方がいいかもしれません。
カタログと、試作した楽器を持って、今日の営業時間、午前10時〜午後5時の間にいってきますかね。思っていたよりはかからなそうだし。(3万くらい覚悟していた)
それと、ちょっと憧れるのが電気焼き印。要するに,自分の名前、というかブランド名(?)を作業の最後に楽器に焼き付けるものですね。カスタマイズ発注を受け付けていて,2週間程度で作ってくれます。¥18,900。「風笛」なんてどうかなあ。

今月はかなり赤字に近いので、来月の給料が入ってから、こうした作業に入ろうと思っています。まずは仕上げ加工直前の,笛そのものを沢山作っておかないと。今回の構想では、単純な笛をとにかく沢山作ることを考えています。
まあ、なんとかなりそうです。

...と思っていたけれども,予定よりも早めの来客で買いに行けませんでした。まあ、漆のことはあとでもいいですし。久しぶりに会うから、かえって良かったです。