地球で一番になれなくても。

サッカーのクラブチーム世界一決定戦の放送を見ていて、試合終了のホイッスルで何だか涙が出て来てしまいました。


今日の対戦はシドニーFC(オーストラリア)対デポルティボ・サプリサコスタリカ)戦。昨日のアジアチャンプ・アルイテハドとアフリカチャンプ・アルアハリの対戦も1点の難しさを痛感させてくれて凄かったのだけれど。(しかも東京は雪というコンディション、あの地域のチームには厳しかったのではないかなあ?)
今日も、結果を見れば0対1で、カズ選手が参戦したシドニーFCは惜しくも負けてしまいました。でも、フルタイム走り回り、個人技も健在。サポーターの合唱を呼ぶ力はなんなのでしょう。単なる日本人選手なだけじゃなくて、カズ選手だから最後まで応援したくなったのだろうなあ、きっと。そういえば、ラモス氏や柱谷氏も観戦していたでしょうか?


サッカーは簡単なスポーツでは有りません。世界で一番、競争が激しいチームスポーツを挙げろ、と言われたら、私は迷わずサッカーを挙げると思う。カズ選手の選手歴は言うまでもなくとんでもなく長いです。長く続けていればつらいことも有ったけれど、こんな素晴らしい声援を背に受けることだってあるよ、と、画面を通して伝わって来た気がしました。シドニーFCのピンチに自然に起こった合唱。Jリーグ初期の頃のぎこちない「オレー!」のあの雰囲気を一瞬思い出してしまいました。カッコ付けてるわけじゃなく、本当に自然に起こった声援。それを受けて、最前線でワン・オン・ワンで勝負するカズ選手。


最終的にはシドニーFCは2人少ない状態になってしまったけれど。(レッドカード退場と接触プレイでの流血治療で……)後半のロスタイム、最後の方でボールが長く飛んで、いつもならそこに「誰か」いる場所に誰もいなかった。二人少ないってこういうことなんだ。いてくれる「その人」がいない。
でも、最後の笛を聞くまで、熱中させてくれた素晴らしい試合でした。まだ何かが起こせる、まだゴールは近い。そんな予感と期待に満ちた試合。本当に惜しい一戦だった。あのボールがもう少し上だったら、ボール一個分ズレてクロスボールがいっていたら。もしかしたらカズ選手のゴールが見られたかもしれません。サッカーで一点を取ることって本当に大変なんです。


ゲームに勝って世界一(今大会では地球一、というらしいですね^_^)になれなくても、カズ選手は世界一のサッカー選手の一人だと思います。残念な結果だったかもしれないけど、すんなり勝つより貴重なコトを教わった気がします。