大学パソコンサポーターとして、この先、考えておかなくてはいけないこと。

時々、この日記で書いていますが、私は都内某大学でパソコンサポートスタッフをしています。
で、今回の震災を受けて、どうやら卒業式や入学式を中止したり、授業開始を4週間延期したりと、スケジュール的にもかなりバタバタしているようです。


大学のパソコンサポートスタッフという部署は、基本的には学生さんがきてくれて仕事が成り立ちます。もちろん、教材を作ったり、資料を作ったりするような事務仕事もありますが、基本的には学生さんが分からないことを助言する仕事です。
なので……端的に言って、時間が出来てしまいました。
新学期が始まってしまえば例年以上の多忙さが予想されるので、資料、教材、スキルアップ、この特殊な状況での指導対策、節電しながらのPC利用など、それなりに準備するべきことはあるんですけれど、学生さんの相手をしていないというのが、気分的に時間が出来た感があって。


だからこそ、今から1年後、5年後のPC教育を見定めて、日ごろの仕事をこなしていく必要があるな、と。こんなに周りが見える気分で新学期準備をすることになるとは思っていませんでしたから。
パソコンは震災で壊れたら終わり……。でも、それでもWebは生き残った。
たとえば、今までのWordやExcelを中心にした教育内容が捨てられる可能性もあります。それはただ単にWebアプリに置き換えられるというだけではなく、本質的に変わらされる可能性があるのです。


電子メールからtwitter(および類似サービス)への動きも加速されるかもしれない。
メールのような1対1が基本となるツールでは、どうしても不着が発生してしまいます。それに、発信者と受信者の両方が、オンラインしていないといけない。
もちろん、通信内容によるのですが、オープンにして良い事項はtwitterで、クローズな内容はSkypeで、という流れになっていくのではないか。


そうしたツールは、何も、パソコンでなければ使えないようなものではありません。
iPadAndroidでも使えます。
世界中に張り巡らされたWebというものの使い方、その物を教育し、また時代を担う学生とともに考えていくことが、これからの大学初年度における情報教育に求められていく姿なのではないか。


今回の震災対策で、避難した友人とのメールに加えてtwitter検索、ブログ検索が相当役に立っています。そして、自分が知っている内容を、あとから新聞やテレビで観ることが大幅に増えました。
情報を正しく見抜く目を鍛える必要はありますが、Webで知ったことを、新聞やテレビである程度総括しつつ、報道されていない事実があることに疑問を持ち、マスコミを批判することも出来るという実感があります。今まではジャーナリストの仕事だったことですが、調べる気になれば個人でも出来るようになっているのです。
逆に言うと、これから社会人になる学生さんたちには、今までの大人とは段違いの情報咀嚼力、メディアリテラシーが求められていくのです。今の大人にそれを教えることが出来るでしょうか。学生さんに問題提起しながら、一緒に学んでいくしかないように思えるのです。