Webサイトだからこそ日本語には気をつけたい

今日、改めて「伝わるWeb文章デザイン100の鉄則」を読み直してみました。

伝わるWeb文章デザイン 100の鉄則

伝わるWeb文章デザイン 100の鉄則

ホームページ上での日本語に関する本は、実はこれで3冊目になります。


以前、id:Yuny:20050303:p2でも書きましたけれども、「ホームページで伝わる日本語―アクセスアップのためのやさしいWeb文章入門」と。

また「ユーザ・読み手の心をつかむマニュアルの書き方」もかなり前に読みました。
ユーザ・読み手の心をつかむマニュアルの書き方

ユーザ・読み手の心をつかむマニュアルの書き方

私が好きなことわざは「知るは楽しみなり」です。森羅万象、自分が知っていることなんてとってもちっぽけです。ですから、こうして本を読んだり、ものを見聞きすることは非常に楽しい。weblogのお陰で、自分の世界を少しお見せして、人様から教えていただくことも増えました。しかし、どんなに一生懸命書いたとしても、分かりやすい日本語として書かれていなければ、他人に伝えることは出来ません。以下、三者三様の感想を、出版時系列にそって述べます。

  1. 「ユーザ・読み手の心をつかむマニュアルの書き方」
    • 事例がワープロの取扱説明書であることなど、時代を感じさせる(初版は1987年!)ものの「読み手が分からなければ意味が無い」というマニュアルの哲学に徹頭徹尾貫かれた名著だと思います。
    • ユーザビリティ」「マインドマップ」という言葉こそ出てきませんが、類似の概念も利用し、如何に分かりやすいマニュアルを書くべきか、豊富な具体例で示しています。専門用語の使い加減、イラスト・図版とのバランス、読み手のモチベーションを保つ書き方など、咀嚼して活用すればwebサイトでも役立つことが沢山ありました。目次の作り方などは、今のwebサイトで言えばサイトマップを考える時に役に立つのではないでしょうか。
    • ワープロ時代を懐かしみたい向きにもある意味でお勧めです。取り扱い説明書の事例が本当に豊富ですので。
  2. 「ホームページで伝わる日本語―アクセスアップのためのやさしいWeb文章入門」
    • 打って変わってこちらは入門書。おそらく本職の広報職ではない人が広報的な仕事もこなさなくてはならないことが増え、そのニーズに応えるための書籍かと思います。Webにクローズアップし、具体例で示していくところはとても良かった。しかしプロが使うには少々内容が薄いかと思います。
  3. 「伝わるWeb文章デザイン100の鉄則」
    • 3冊中、最も新しく、最も厚い書籍です。構造定義としてのhtmlタグの正しい使い方から徹底して解説。略語の定義とフォローをするabbrタグをこの本で初めて知りました。このタグを使うと、たとえば「SEO」のように、略語の正式名称を定義付けし、マウスを近づけて表示できます。(「 」内にマウスを乗せてみてください)また、「SOHO」のように、言葉を切らずに一気に読む略称の場合はacronymタグを使うのだそうです。title属性で正式名称を書いておくと、マウスを乗せた時にタイトルが出ます。(以上P.29)
    • このように、初めて知ることばかりの話でした。タグの意味を理解した構造構築のみならず、読ませる文章のあり方、そしてメールマガジンの作り方や日本語の使い方まで指南する、必要にして十分な書籍です。おそらくこれ一冊で決定版といえるかもしれません。


まだまだ簡潔明瞭な日本語にはほど遠いですが、学んだことを念頭に置き、分かりやすいブログを書いていきたいと思います。こうして少しずつ意識してゆくことで、日本語は変わっていけるし実力も伸びることを信じて。