音楽の利用権ってなんなんだろう。

敢えて名前は出せませんが。某 著 作 権 協 会と音楽ユーザーの間で、いろいろとトラブルが起きてる最近です……(詳しくは最近のニュースを検索してみて下さい)。吹奏楽とかで楽譜のコピーがいけないとか、そういうのは分かるんですが*1。いわゆるアレンジ曲やコピー曲に対するしばりというか。


ビデオ作品を創ったり、イベントなどをやってみたい気もちょっとだけしてたりするので、著作権関係は暇を見てちょこちょこ調べてます。でも。なんか変だ、という感じがします。このお金、本当に作曲家さんに渡るんでしょうか? 使途が分かりにくいから気分よく払えないのは大きいです。あと、計算式とかが非常に分かりづらい。適正に使わせていただきたくても、です。
作曲者さんが知り合いでも、結局都合上は某協会を通さないと行けない……なんだか、なあ……。


別に批判するつもりでもなんでもなく、シンプルに無償の演奏会を開きたくても、権利関係が「良く分からない」「利用しにくい」という素朴な疑問です。


シェアウェアのゲームアプリケーションの作者さんに使用料金を払ったりするのとかとあまりにも違和感がありすぎる。コンテンツを利用する、ということでは良く似ているのですが……? この違和感はどこからくるのでしょうか。やはり、作曲者さんにダイレクトにお支払いするっていうのと、システムが違いすぎる事が大きい気がします。


一つ、素朴な疑問。
演奏をするために楽譜を購入した場合。その楽譜代に演奏に関する著作権料は含まれていないらしい事が疑問で。
本だったら本の中に読んで楽しむことまで自ずから含まれるのに。
楽譜も読む物なんですよね。まずは。そして、自ずから演奏するために買う。研究材料として買う人や単なるコレクターもいるかもしれませんが。
有料の演奏会だったらまあ、分からなくはないんですが。
完全無償の演奏会でも改めてお金を払わなくちゃいけない。これが良く分からない。
楽譜代ってなんなんだろう、とか。楽譜は何に対してお金を払っている事になるのでしょうか。それはコンピュータソフトウェアとどう違うのでしょうか。この辺は絵本の読み聞かせと事情が大きく違います*2


CG検定の勉強の時に先生がおっしゃっていた「著作権は原理はシンプルだが運用は難解」ということを思い出しました。
自由演奏会みたいな感じの演奏の輪が、吹奏楽以外にも声楽や合唱、オケとかいろいろと広まったら良いのになと、そういうことから自分の疑問は始まっています。なんか、良く分からない枷を付けられている気がしてしまうのはなぜなのかなあ……?
デジタルデバイドじゃないですが、言ってみれば、権利関係によるプレイデバイドがありそうな気がしています。
著作物は公表したら、基本的には作家の手を離れてユーザーにプレゼントされていると思っています。だからって勝手に改変したりするのは絶対よくない事ですが、縛りを掛けすぎるのもなんだか違和感があるのです。あくまで管理関係の批判ではなく、疑問なんですけれども。このあたりの「良く分からなさ」が、例えば西洋音楽史に良く出てくるような「***の主題による幻想曲」といった、パロディやオマージュを作りにくくしている原因なのかもしれなくて。


ということで、今回はこのところのニュースでどうにも気になって気持ちがよくない疑問を書いてみました。
明日が忙しいんで、こんな事している場合じゃないんですが! どうにも気になる。気になる。
自分が隅っことはいえ音楽をしているせいもあると思いますね。

*1:有名曲パート譜のPDF販売、また通販とかがDisco KidのPDF版みたいに普及して欲しいです。パートごとでも手軽に買えてバックアップが取りやすくて無くさない手段が本当に普及して欲しい。作曲者とユーザーの両方に有益かと。

*2:絵本の読み聴かせは出版社による許諾システムができましたが、お金を取らない場合は原則無償。詳しくは→d:id:Yuny:20060519:p1など。まだまだ改善点は沢山あると思いますが、実情に合わせようと努力はしているシステムではないか、と個人的には今ではわりと評価しています。