ドラゴンクエストの金管五重奏を聴いてきた

ドラゴンクエストの名曲を演奏する金管五重奏団としても、吹奏楽ファンやゲームファンにすっかりおなじみとなりつつある「東京メトロポリタン・ブラス・クインテット」の演奏会を聴いてきました。
(……詳しくは、また後ほど。過去日記だと下書き保存ができないのです……2月7日記す……)
さてさて、感想とかを書いてみたいと思います。
金管楽器を抱えてやって来たお客さんも結構いたり。満員だったり。寒いのに……すごい。
Nintendo DSドラクエ4や5のすれちがい通信を試してみたら、それなりに交換できてちょっと幸せになれたり……。特に、ドラクエ5はこの機会にでもすれちがっておかないと、もう機会がなさそうでしたし。ドラクエ5ですれちがい成功したのは初めてでした。まあ、盛り上がっている時期に少年ジャンプ系のイベントとか秋葉原とか行かなかったから。
そんなこんなで始まったコンサート。第1部はすぎやま先生の名曲をいろいろと。やっぱりこれで始めるのか、の、G1ファンファーレは会場のあちこちにプレイヤーの皆さんが出現(?)しての360度演奏! しかも、トロンボーン担当の小田桐先生が目の前! 端っこの席で良かったと初めて思いました。
それから、「モナリザの微笑」「コスモスに君と」「レット・イット・ビー(すぎやま先生のアレンジ版……の、金管アレンジ版)」と、商業音楽系。すっかりすぎやま先生のシゴト領域の広さを堪能しました。
さてさて、すぎやま先生の作品は何もポップスやドラクエだけじゃなくて、純音楽もなさっています。今回は東京メトロポリタンブラスクインテットのサウンドにインスパイアされて、自主的に金管五重奏曲を作られたそうです。依頼作曲ではなかったそうで、その分、好き勝手やれるという……結果、わたしの耳で聞いても相当な難曲に仕上がってしまいましたね。

多分、東京メトロポリタンブラスクインテット向けということで、東京のような摩天楼の光と影をイメージなさったんじゃないか、と拝察しました。
第2楽章が渋くて良かったなあ。そのうち、録音と楽譜を出してくださったらいいなあと。どう聴いても無茶苦茶難しいですが、映える曲でもありますし、アンサンブルコンテストとかでチャレンジしてみてもいいかもしれません。スコアを見てみたいですね、なかなか面白い構成でしたし。


休憩をはさみ、お客さんがレベルアップ(例によって1ベルはトランペットファンファーレでドラクエのレベルアップのサウンド! この音でDSドラクエ9に収録してくれたらいいのに)し。
すぎやま先生のトークをはさみつつの第2部。先にプログラムを挙げておきます。

そう、もうじき発売のドラクエ9ファンファーレ、あれを金管五重奏版で初演でした!
いや、今回の序曲は、上も下も活躍して吹奏楽曲として聴いてもイイ出来! これ、演奏したくなったぞ〜。そのうちミュージックエイト版とかで出るかも?
それから、序曲のマーチは、なんと、あのドラクエ序曲でジャズをやりました。ジャズだけにジョーズでした(^^;)。あんなノリノリの曲に変わっちゃうなんて!
それから、すっかりおなじみのドラクエ5の2曲、そして、わたしは「不思議のダンジョン」はプレイしたことがないのですが、曲だけでやってみたいなあと思わされましたね。
ちなみに、この曲間トークの間に極秘情報が。ドラゴンクエストモンスターズの新作の作曲作業をお引き受けになられて、少しずつ始められているのだそうです。モンスターズもやったこと無いんですよねえ。
そして、シメは結婚ワルツ。この曲でウェディングを本当にやったカップルは居るのかな?
アンコールも盛り上がりましたし、実に楽しいコンサートでした。やっぱり、ドラクエっていいなあ。


ちなみに、昔、何かの本で読んだのですが、すぎやま先生はもともと、ゲーム(コンピュータゲームだけではなくテーブルゲームとかも含めて)がお好きで、たまたまエニックスの出していた将棋のコンピュータゲームの感想ハガキを出したら、すぎやまこういちからハガキがきたって大騒ぎになったとかならないとか。ちょうどそのころ、ドラクエの1作目を作っていたので、いい音楽を入れるために協力してもらおう、ということで依頼してドラクエの曲を作ってもらったのだそうです。そのとき、最初は反対していたプログラマ中村光一さんも、すぎやま先生とお話をするうちにすっかりゲーム好きなことを理解して了解したのだそうです。まあ、曲の出来は折り紙付きですし。ファミコンのシンプルな音源で美しい音楽を実現するための苦労とかもいろいろあって、ファミコン版1作目は洞窟を下って行くと音楽がスローになって調も下がるようになっていましたね。あれは怖かった。


今では日本のテレビゲーム音楽の第一人者。そして、昔でいう歌劇、オペラ、楽劇などのジャンルのように、見ている人が音を体験できるジャンルとしてのゲーム音楽という物を作り上げてしまいました。映画音楽でもない、ゲーム音楽だからこそ美しいし、ドラクエの曲を聴いたらドキドキするという人もたくさんいるでしょうし。わたしもそのひとりですが。


次は、ドラクエ9の曲で東京メトロポリタン・ブラス・クインテットの妙技を聴かせていただければ、と思います。楽しかった! ありがとうございました。