Windowsに比べて、ウイルスや悪質なソフトウェアが少ないといわれているMacですが、もちろんウイルス(セキュリティ)対策をした方がよいのです。
今まではシェアが低く、CPUもWindowsとは異なっていたため、あまり心配は必要ありませんでしたが...。
私が考える限りでも、理由は6つあります。
- 昨今のMacのシェア拡大により、実際にMac用の悪質なソフトウェアが増えています。
- フィッシング詐欺等、有名企業や公共機関を装ったWebサイトに誘導して個人情報やクレジットカード番号を不正入手しようとする手口には、OSの種類など無関係です。
- Windows専用のウイルスはもちろんMacでは発動しませんが、仮想環境やBootCampなど、MacをWindowsとしても利用している場合にはそれらも発動してしまいます。
- 最近は聞かなくなってきましたが、かつてMac版のMicrosoft Officeがリリースされたころ(1998年ごろ)、マクロウイルス(不正な動作をするWordやExcelのマクロを仕込んだファイル)が流行したことがあります。現在でもMac版のOfficeを利用する場合には、念のため警戒が必要です。
- MacでもWindowsでも共通のリソースから情報メディアを動作できる環境が整いつつある現在では、当然不正な動作をするメディアも動作しうるわけなので、Windows同様に高いレベルの警戒が必要と思われます。
- 例:MacでもWindowsでも読み込めて便利なPDFですが、AcrobatやAdobe Readerのセキュリティホールが見つかっており、対策アップデートがリリースされています。
- http://www.adobe.com/support/security/bulletins/apsb12-01.html
- 安全といわれ続けてきたMac OS Xですが、Intel CPUの採用により、Windows系ウイルス制作で培われた技術を活用しての不正プログラムが開発される可能性があります。
- セキュリティ情報源として、Mac専門のウイルス対策ソフトをリリースしつづけているIntego社のブログをご紹介しておきます。
- http://blog.intego.com/
- ※英文です。
- 日本でIntego製品を販売している代理店でもある「アクト・ツー」社のブログでも、Macのソフトウェア紹介やセキュリティ情報を配信しているようです。
Macの具体的なウイルス対策ソフトについてですが。最近では、ベンダーによっては一人の人が使うMac+Windows+スマートフォンを総合的に守るパッケージも出てきているようです。
- インテゴ『ウイルスバリア』
- シマンテック『ノートンインターネットセキュリティ』のMac版
- ディスクメンテナンスツールなどを含めて、総合セキュリティソフトをリリースしている、こちらも老舗。最新のバージョン5が動作するのはIntelMacのみ(PowerPC系はバージョン4まで。同梱されているようだ)。またフィッシング対策が動作するのはFireFoxのみ(仕様参照)。
- http://jp.norton.com/macintosh-internet-security/
- カスペルスキー『マルチプラットフォームセキュリティ』
- イーセット『サイバーセキュリティ』
- 2005年に「価格コムに仕掛けられたトロイの木馬を唯一検知したウイルス対策ソフト」として日本でも有名に。つい最近、Mac版もリリースした(IntelMacのみ)。
- http://canon-its.jp/product/eset/ecs/index.html
- 無料の『Clam Xav』というものもあります。
- http://itunes.apple.com/jp/app/clamxav/id430207028?mt=12
- 有志による日本語解説
- これは、オープンソースのウイルス対策ソフトで、Mac OS X以外にもUNIX系のOSであれば利用できます。詳しくは以下のサイトでどうぞ。