京王線は今朝は平常通り……。

京王線は、あれだけの事件にも関わらす今朝からは平常通り運転されているようです。現場の方々はやっぱりすごいです。

事件の詳報が上がっていました。

  • 犯人が車内にまいたのはライターのオイル。
  • この車両には防犯カメラがなかった。車内通報ではリアルタイムでの詳細がわからず。
  • 非常通報装置が使われたから次の駅となる国領駅で停車。
  • ドアコックが使われたことでホームドアとはかなりずれた位置に止めざるを得なくなってしまい、窓からの脱出となったと。

当初、ガソリンとか言われていましたがライターのオイルだったようです。いずれにせよ危険ですし電車でバラまくなんてもってのほかですけど。そんな放火犯が刃物すら持ってヒトを刺しているとは流石に伝わらず。テロ対策がいろいろされていても、情報が伝わらなければ正しい対策は難しい。
京王線の車両にも防犯カメラが少しずつ配備されているようですが、未配備の車両もまだあるでしょうね。
それでも異常事態であるとは伝わり、次の駅の国領で停車。それがホームドアが低い駅だったのはたまたまだったのかもしれないですね、この様子だと。
あと、特急を国領に停めるってのは本当にあり得ない。車内で異常事態が発生したのはおそらく調布を出た後、布田を通過するくらいとなりますが、特急では調布駅の次は明大前駅。けっこう長い間、止まらないんですよね。調布のあとは、布田、国領、柴崎…と、11駅も飛ばしていきますから。まずあり得ない。
それに、ここいらへんの駅って再開発でトンネル化が進んでいたような。状況が状況だったら、火災が起きて凶悪犯が居るままで駅間のトンネルで閉じ込めに……。こんな中で、国領駅で停められて、窓からとはいえ避難できたのは不幸中の幸いだったといえるかもしれません。
こうした事態で停車位置がずれたことは、ほかの路線各社にも大いに参考になるかと思います。
東京メトロ南北線のように、ホームドア前提の設計の路線とかもあります。あと、地下やトンネルではなく、都営三田線の北西部のように、高架された橋梁を延々と走る場合もまた違ってくるでしょうし。
それにしても、ナイフの使用や着火をいとわない凶悪犯が私鉄に乗ってくるなんて。小田急でもナイフ事件がありましたが……。
報道で地下鉄サリン事件を思いだしてしまいましたが、あの時は洗脳され組織化された団体だった。今は、深い絶望を抱えた個人がそれをやってしまう。そんなのは予測のしようがありません。私鉄で手荷物検査なんかできるわけないですし。やったところで実効性は少ない。全車両に鉄道警察や警備員を配備とかも現実的ではない。
コロナからの脱却が見え始めた今、鉄道にお客さんがだいぶ戻ってきました。平日朝のラッシュ時ではなかったのは不幸中の幸い。単に絶望を抱えた人の犯行だったからそこまで考えていなかったっぽくてまだしも、テロ目的ならばそうしたタイミングを狙ってくるでしょう。地下鉄サリン事件はそうでした。改めて恐ろしさを感じます。
ダイアグラム上の平常運転とは別に、乗客の心理上は平常運転とはいかないかもしれません。こうした社会不安から鉄道乗車時のいざこざが増えそうでそれが怖いと思います。
乗客としては、鉄道各社で公開している安全対策情報を見ておく位なものです。

どうか、ご安全に。