映画版「ハチミツとクローバー」

見落とした作品が見られる映画館、目黒シネマにて「ハチミツとクローバー」「笑う大天使(ミカエル)」の2本を見てきました。
笑う大天使(ミカエル)」に関してはこちらにて、7月の末に見てきましたのでそちらでたっぷり語りましたが、やっぱり一種のB級映画としてツッコミどころ満載って思えてしまいました。そういう目で見れば愉しいかも? ダミアンが主役ともいえるし。ここまで別物に仕上げるのもある意味では素晴らしい事ですね。

さて、本題の「ハチミツとクローバー」ですが、原作コミックを読んだ事がないので……。ストレートな青春映画として本当に良くできていたなあと思います。美大の日常の描写は、学生時代をちょっとだけ思い出させてくれました(一応、芸術系卒なので……)。あそこまで濃い学生時代ではなかったにせよ、物を創る人の集団って、ちょっと共通する物がありましたし、恋愛とかもね。ストーカーのストーカーってあたり、笑っていいんだかわびしいんだか。でも、付き合えない人に告白されたら、やっぱり、「ありがとう」としか言いようが無いんだな(納得)。


ま、それはそれとして。
作品を焼いてしまうシーンが一番印象的でした。きれいな炎だったし、ああいう想いをしてまで演奏をしているかって考えてしまいましたね。でも、作曲に立ち向かってた大学時代は、あそこまで行かないにしても、何かを賭けていた、と思うんですよね……。


たくさんのやりたい事の中で、それなりに取捨選択しながら、いくつかの成果を残し、たくさんの失敗をして。
なんだ、この映画と自分っておんなじじゃないですか。


あの頃のイタい自分と、今の自分は実は地続きで、やってることも実はそんなに変わってなくて。
進歩や成長はそれなりにしているつもりでも、もっと上の次元から見たら大した事がないのかもしれない。
でも、少しは変わって行けているはず、です。