ヘラクレスの増殖

ヘラクレスの栄光 ~魂の証明~

ヘラクレスの栄光 ~魂の証明~

東へ東へ、とことこ進む不死身ご一行様。
とある町に寄ってみると、不死の戦士(アンデッドウォリアー……って言ってみたい)がうごめいておりました……ってこれじゃホラーだなあ。ホラー映画「ヘラクレスの栄光」は全国のDS端末上で絶賛プレイ中です。なんてね。
それにしても町の雰囲気が怪しいし、不死の戦士にされずに済んでる兵士も逃げ出してしまう始末。こりゃ、奥に何かあるかな……と思ったら案の定、アジトが一軒。ヘラクレス将軍が一人で来ています。


ん? ヘラクレス将軍?


世界には、自分に似た人が三人はいるって言うもんなあ。
この先の冒険で100人くらいヘラクレスが出てきても驚かないぞ。もう。


ヘラクレス将軍も正面からは認めているわけでもないものの、記憶喪失で不死でヘラクレスらしいです(質問して「だとしたらどうする?」って、認めたわけじゃないせりふだよね)。
で、あの、暮らしすでもクラシクでもない「クラシス」、あれがモンスターの魂を分け与え、不死の戦士を生む悪魔の装置らしい……。だからぶち壊して発明者のダイダロスさんも捜し出してとっちめるつもりらしい。


アジトの奥には、早速稼働中のクラシスが! でも、ヘラクレス将軍は、装置をぶっ壊すだけぶっ壊すとあっさり去って行ってしまいました。……クラシスに縛り付けられてるモンスターはいいの?
ああ、戦闘だ……。ちなみにここで倒すことになるのは、ギリシア神話ではペルセウスが倒した、あのメデューサです。しまった、鏡の盾を5張揃えてきたのに、装備するの忘れた! 戦闘中に変えるのもなんだかなあ。えーい、やってしまえ〜。って、このゲームでは石化=一人だけアストロンみたいですね。動けない代わりにダメージがなくなり、しかも回復魔法が効く。これって、考えようによっては体力低下しても全滅しないんで、こっちが有利なんじゃ? メデューサには影縛りも有効。魔法以外にも結構打撃攻撃が強いのですが、それが来なくなるだけでずいぶん楽になるので。
ギリシャ神話上ではメデューサって結構気の毒な存在だし、このゲーム上でも同情できるので、何発か「峰打ち」してみましたが、やはりストーリー上では倒さなくてはならないらしい……。成仏してくださいナンマンダブ……って、ここはギリシャであって仏教はまだ無い時代だし……。哀れ。


神話上ではメデューサは好き好んで人を石化させていたわけじゃないんです。もともと美人だったのに、とある事件が元で女神アテナにとってもおっそろしいお顔に変えられてしまって、それを見た人がみーんなビックリして恐怖のあまり石化してしまう……ということらしくて。まあ、その事件そのものはメデューサも悪いんだけれど、考えようによっては巻き込まれただけの立場でもあるし……やっぱり気の毒すぎる。本当に悪かった方を女神アテナが罰していれば話は違ったんですけれどもねえ。だから、とっても悲しい女性なんですね。で、ペルセウスに首を斬られてしまい、その首はアンドロメダ姫を救出するときに使われた後、女神アテナにささげられました。彼女は魔力のなくなったその首を自分の「イージスの盾」に取り付けてもらったらしいです。モノ作りが得意な神・ヘパイトスに頼んで。


ともあれ、「ヘラスレスの栄光」ではメデューサがいなくなると、ヤツから魂を得ていた不死の戦士たちも肉体が消滅してエーテルに還っていきました。そして……北の、もとい、何とか将軍様がご登場。お姫様が窓から身を投げて死んだって思い込んでいたディロス将軍。彼がクラシスを濫用していたみたいですが……これ、勘違いさせたまんまの方が、楽だったんじゃないかなあ? いろいろと。こういう逆恨み系で根に持つタイプってあとあと面倒を起こすんだよねえ。


ともかく、クラシスの存在は許せないし、自分が善であることの証明のためにも、世界中のクラシスを破壊する旅に出ることになるようです。あと、アキレスも探さなくては。お姫様をお送りしなくてはならない……。