こういうの、テクニカルライティング、というらしい。

前から知っていた言葉が自分のシゴトに当てはまるというのは、なかなか新鮮なオドロキだった。


自分のしている仕事は、大学でのパソコンサポートなので、エンドユーザサポートといっていいような分野に属する。
でもって、ときどきPCビギナー向けの講習会の講師をやるので、その意味ではコーチングとかインストラクター的な素養もあるといい。講習会のテキストも自前で開発しているので、そこはテクニカルライター
で、自分はテクニカルライティングという言葉を知ってはいたけれど、自分がやっていたことがその分野に含まれている、と改めて知ることがあって。ちょっと驚いていたりするわけだった。あーそっかー、ってな感じである。


言葉は世界への窓になる。
今していることを、この世界ではなんと言うかを知れば、もっとよい方法を探す手がかりを検索し、交流などもできるからだ。アナログな本だけだった時代と、本に加えてインターネットもある現代とで、情報量や質こそことなるけれど、そういう本質は変わらない。


で、あれこれ検索してみると、テクニカルライティングに関してこんな業界団体があるのだとわかった。


文章を書いていると時間を忘れる。グラフィックス資料作りは純粋に楽しい。どうやったら訴求力が上がるか、見やすさとはどうすることなのか。
先日から3週間近くかけて、A4両面1枚のマニュアルを作成したのだが、結局リテイクは9回。スタッフ全員の合意をいただける最終成果物にいたるまでにいただいたダメだしは、ものすごい勉強になった。


先の団体では、日本でもっとも読みやすいマニュアルを選定するコンテストもやっているようだ。

その作品集(サンプル)が公開されているので参照したが、やはり見やすさというのはこういうことか、と、膝を打つ感じで……。打ちまくって打ち身になるほどに。2009年度でも応募点数は75点と少ないように見えるが……。


ま、応募点数はともかくとして、こういうのに応募してくるのはそれなりに出来がよいものなのだろう。
2009年度の「マニュアル オブ ザ イヤー」に輝いたのは、松下電器産業の「ビエラ・ディーガ」Webマニュアル。
http://panasonic.jp/support/mpi/tv/
最初に読みたい項目を選ぶわけなのだが……そこがちょっと残念で、文字が小さくて読みにくい。入り口のところで可読性にもっと注意を払ってほしいと思った。しかし、中に入ると……何と何をつなぎたい場合はどんなものを用意してどこにどうつなぐのか、が、ものすごくわかりやすいので驚いた。人にわからせるというのは、ここまでサービスすることなのだ。これだけわかりやすく作れるなら、もうすこし掲載商品写真の画質がよければ、コントラストをもう少し調整すればずっとよくなるのに、そこが惜しい。


今、同僚にどう見られているかはわからないが、自分としては暗礁に乗り上げている感が強い。
仕上げるものは仕上げているものの……先が見えない。
手がかりだったら何でもほしい。読んで楽しかった、勉強になった、そういう情報基本コンテンツを作れるようになるために。