ダミー(非・人間)は敵ごとヒトを噛みつぶし、シンジ(人間)は敵の中にいるヒトに手を差し伸べた

金曜ロードショーヱヴァンゲリヲン 破』を見ました。
改めて見ると、また発見があるもので……。
シトに侵食されたエヴァへの対処方法が対照的だということです。
ダミーシステム、つまり全自動戦闘エヴァで闘えば、相手がどう見ても戦闘不能になったのにも関わらずエントリープラグを噛みつぶすほど、手をゆるめない……。というか、ダミーシステムの設計思想に、敵の戦闘不能時に対応する方法など入っていないのでしょう。ともかく叩きつぶす、のみ。
で、シンジ=人間が闘えば、手を差し伸べて救出することができた。
そういう発想で闘ったのがあの「綾波を、返せッ!」の闘い。絶対にあんなことは全自動戦闘機にはできやしない。


あらゆることが自動化されていく現代社会の中で、ヒトがすべきこと。
本来はヒトが求めた自動化なのに、それはヒトにも害もたらすことがある。その脅威から護るべきものを護ること。


震災後だからこそ、ヒトが出来ることというテーマにシンパシーを感じてしまうのかもしれません。
いうまでもなく、『破』は震災前……2009年の作品です。ですから、見越して作ったわけはありえないのですが、最後のシト戦でのカタストロフィといい、2011年に通じるものがあって。
敵を滅ぼすことと味方を助けることは、一見同じことのようですが全然違いますから。


さ〜て、次章・「Q」への新予告編ですね。
アスカがエヴァ2号機を乗り回し、背中に飛行ユニットのようなものを装着して、なんと宇宙で活躍するようです。うわ、ガ、ガンダムですか? う〜ん、「破」での登場シーンでもそうだったのですが、やっぱり2号機には華麗なる空中戦が似合いますね。そういえば2号機はマリが「ザ・ビースト」で使い潰したはずですが、この不死鳥ぶり! しかも、劇場版やDVD版でも見た眼帯アスカ。いったい眼をどうしてしまったのか……。
それに、月に飛び散っている赤い血のようなものの謎もありますし、地球は全面的に赤くなってしまったようですし……。そういえば、劇中ではマリもカヲルも氏名が表示されていないのですよねえ。自己紹介なんてしてないわけで、彼ら彼女らが顔を合わせたときに何が起こることやら。
すべては来年の秋を待つしかありませんね。楽しみにしています。