今度のナゾは、ムジュンに満ちていた!! (ネタバレ注意)

レイトン教授VS逆転裁判 - 3DS

レイトン教授VS逆転裁判 - 3DS

はい、過去形です。つまり、とりあえずクリアしました……!!
基本的にはライバル同士だったこの2作がコラボレーションして新しい面白さを作り出す。
特に、レベルファイブのほうでは、逆転裁判をそうとう研究してレイトン教授を制作したとのことですから。
参考:社長が訊く『ソフトメーカー クリエーター篇 第23回 レイトン教授 VS 逆転裁判』
何となく、スーパーマリオソニックの関係を思い出すハナシ。
セガソニックを創るとき、マリオを研究し、マリオに足りないもの=スピード感→ソニック=圧倒的なスピード感で駆け抜けるアクションゲーム、として開発された、と、きいたことがあります。
逆転裁判に足りなかったものとは。当時のレベルファイブが何が足りないと分析したのかはアキラカではありませんが。ありそうなのは、有名声優によるボイスや、なめらかなアニメーションシーンなどがそれかなあ……と。それから、暖かみのあるキャラクター。逆転裁判の主役はアタマがとがってますが、存在感もとがりっぱなしです。そこが好きなんですけどね。ストーリーも濃い。推理小説が好きな素質があるユーザ向けというのはあるでしょう。惨殺描写があったりするので、当然CERO Bですし(それが長所なのですが、どうしてもある程度の年齢が欲しい内容ではある)。
アクションをし、ボイスでしゃべるナルホド君。もう少し声優として太くてうまい声のあるヒトを使ってくれたら良かったのに、と、正直なところ思いました。なんというのかな、声が若すぎる感じが。まあ、今までのシリーズでナルホド君の「異議あり!」をしていたのがシナリオの巧さん自身だったので……。その声質に対する違和感があったのかもしれませんが……。マヨイちゃんもキメぜりふは非常に良かったのですが、長めのせりふや感情がフルに出ているところでは所々に不安定感があったりしていて。映画では動きを付けられましたが、声だけで動かすのはやはり難しいのでしょう。できれば、『逆転裁判5』では今までの巧さんのボイスでやっていただきたいところです。大半がボボボ音でもいいので……。『異議あり!』効果音だけでも。

↓下記からはネタバレあります。










ところで。本作のオチに対する感想ですが……。
やはりこの町もまた現実の続きだったということ。
目を覚まさせられた感じになりました。比喩であり、比喩ではない意味でも。
霊媒師がいてもミステリーは成立することをゲーム3作で証明した、逆転裁判シリーズならではのシナリオだったかもしれないですね。レイトンだけではこういう味は絶対に出せなかったと思います。このあと、この町はたとえばディズニーランドみたいなことになるのでしょうか? おまけシナリオ追加配信が楽しみですね。
それから、マヨイちゃんが死者の憑依能力をいっさい使わなかったのがちょっと物足りなかったかな。あれをやったときのレイトン教授の反応を見たかった。でもそれをやるには、誰か女性が死ななくてはいけないので……テーマが魔女裁判だけに、それもちょっとよくないですね。レイトンシリーズとのコラボではきつい内容になってしまうし。ルークの特殊能力=動物会話がフルに発揮されたシナリオだったので、余計にそう思ったのかもしれませんが。裁判中にサユリさんみたいなことになったところは大爆笑。あれは映画でもウケましたけど。
それから、ナゾ解きがストーリーテンポを崩しているところが、正直、無くはなかったです。テンポの早さが命な逆転裁判シナリオにナゾを混ぜるというのは、試みとしては面白かったのですが……。
終盤、レイトン教授が検事として登場しますが、その選択肢でわざと間違えてみるとおちゃめなレイトン教授という珍しいシーンが出てきます。これも本編ではあり得ず。


レイトン:逆転の比率は、自分のプレイ感では6:4位に思いました。裁判シーンは短く濃いので余計に。
ただ、レイトンしかやったことがないヒトが、これから逆転裁判をやってくれるきっかけになりそうな感触はありました。まあ、本編ではヒント機能がないので、ちょっと大変に思えるかもしれませんけれどね。ちょっとしたきっかけから真相を見抜いて逆転する楽しさは分かりやすかったのではないかと。
逆に、逆転しかやったことがないヒトが、レイトンをやってくれそうかどうかは……。う〜ん、どうだろう。ヒトによりそうな気がします。どうしてもパズルが苦手っていうのはありますしね。
まあ、両方やっているファンも多いようなので。良質で遊び込めるアドベンチャーゲームってそもそもが貴重ですし。


さて、2周目はゆっくりやりたいかな、と。歯ごたえのあるシナリオで最後まで一気にプレイして、ちょっともったいなかった気がしますし。あんまりコイン集めとかやってないですし……。
郊外の森のシーンなどのグラフィックが箱庭みたいで美しかったのが印象的でした。また、いつもと違ったクラシック調の逆転サウンドも良かったと思います。
コラボレーションって、良いところの2乗になるんですね。