リラックスして的を射ることと生活のシンプル化。

トロンボーンをもっとうまくなりたいですが。
結局、吹奏楽も「クリエイティブ」という枕詞の付く「ジョブ」なんだなあ、というのが、d:id:Yuny:20061022:p1を書いてから考えたことです。つまり、作業であるということ。創造と追求を伴う偉大な作業です。


忙しい現代生活の中で吹奏楽の時間をひねり出すには?
プロの人はどうやって練習しているのか……いろいろ調べてみたら、ある方の場合は、起床したらパジャマのままでロングトーンから入るとか。まあ、家が防音されていたりして、いつでも演奏できるのが前提ではありますが。たしかにこれは生活に取っても効率がいいかもしれません。一番体力が回復している時で、目も覚めますし。


それから、一見関係無さそうですが……弓道やアーチェリーも、トロンボーンを「効率的に修得する」ことと関係します。
前に1日だけアーチェリーを教えてもらう機会がありましたが、やはり強調されたのはリラックスすること。もちろん、弓矢を支える力は必須ですが、不要な部分は力を抜いて、しっかりと的を見て撃つ。
ちょっと最近気になってるメソッドで、「タング・マジック」っていうのがあるんですが。自然な奏法でダブルハイC(実音Bb)を目指すという。そのレポートをざっと拝見していて、「リラックスして的を射る」弓道やアーチェリーと通じる物を感じました。高い音も低い音も、一発できちんと出すには、集中&リラックスが必須です。
これは自転車に乗れることと同じで、小さい子どもの頃はあれだけ緊張していたのに、いつの間にか自分の足になっているというか。出来るようになればリラックスしてできるというか。さすがに自転車の上でケータイは使えませんが、考え事をしながら自転車で走ることは、乗れる人なら誰でもしているんじゃないでしょうか? でも、ちゃんと前や周囲も見えていて、赤信号では止まれるし。そう、自転車の上でなら、思考と運転というマルチタスクをやっていても安全。なぜなら、リラックスして使えるくらいに自転車に習熟していて、周りが見えているから。習熟は効率化に寄与するのですね。


と、なると。
生活と労働と吹奏楽のわらじを履くためには、要らないところはシンプルにして(例えば部屋の不要品を処分してのシンプル化、日用のパソコンシステムのシンプル化など)リラックスできる時間環境、生活環境を確保し、労力はできるだけ吹奏楽に取っておけるようにするとか。
いろいろ習熟&工夫してそういうことをしていくのが、一番自分らしい音を創れる気がしてきました。
つまり、効率化を目指しつつも生活にも習熟することが、吹奏楽の時間を作るコツだったりも。考えながら経験を積むことというか。
要らない物は捨てて、要る物だけで生活することとか。一つの道具で多くを満たすことの達人になることとかも。


ちなみに、少ない経験則からいうと、一番楽器を練習するのに良いタイミングは昼食後45分後です。適度におなかがこなれていて、かつ、スタミナも充分だから。こういった吹奏楽lifehackとかを蓄えて行くことが重要で。


考えてみると、テナーバストロンボーンって存在自体が、効率追求の産物なんですな。
F管付いてるからバストロンボーンの音域もある程度できて、テナートロンボーン的な高音域もしっかりこなせる。これ一本もってれば、とりあえず吹奏楽でのシゴトはかなり出来てしまう。すごい存在。トロンボーン吹きは楽器にお金をあんまりかけなくていいんじゃないか、という風に思うのは、テナーバストロンボーンという存在がよくできているからです。こういう、一本の物で、ひとつのもので、かなりのシゴトをしてしまう考え方とかも、自分の吹奏楽の向上のために必要なんだろうなあと。
愛器TR-150はベルが大きく、設計上もかなりバストロンボーン寄りのテナーバスですが、それも自分の低音好きに寄与してくれてますし。自分の好みに取っても効率のいい楽器です。


生活のシンプル化にとって、何か困ったことがあれば、楽器を見ていれば解決できそうな気がします。
楽器の作りには、無駄が無いから。特に、トロンボーンっていう楽器にはね。