ことのついでに、思いついたので書いておきますが……。
現在高校生の方は、受験する前に大学見学をして、パソコン室のサポート具合を確かめておいた方が良いですよ。
台数とかプリンタなどの見た目だけではなく! サポート具合なども。基本的にパソコンは自分で勉強するモノですが、故障したとき、あるいは最初期のサポートがあるかどうかは重要です。
高校の科目未履修などで、情報関係の授業が抜け落ちている学生さんもたまにいらっしゃいますしね。全員が高校で「情報」の授業をしっかりと習ってきた訳ではないことを、大学の方がキチンと受け止めてあげられるかどうかって重要です。
大学パソコン室のチェックポイント
あくまで、私の独断と経験則。あんまり信じ込まないように!
パソコン以外にも、大学選びでは大事なことが沢山あるので、何をしたいか、何が出来るかが最も重要です! どんな先生に出会えるかとか……。個人的には大学選びは、良い先生との出会いがあるかどうかに尽きると思っていますが。
まあともかく、一介のスタッフが思いつくまま書いているだけですが、ヒント程度にでもなればさいわいです。
- 助手や大学院生(TA=ティーチングアシスタント)、教職員などスタッフがパソコン室に常駐、またはパソコン室そばの管理室などにいて、パソコンの初歩的な質問は答えてもらえる(電源はどこかとか、印刷の方法は? とか)。こういったスタッフさんは常時2人はいて、時間交代制を取っているとなお良い。
- 大学のパソコン室専用のホームページがあり、よくある質問とその答えが載っている。オンラインマニュアルがある。
- OSがWindows XP、またはMac OS X 10.4。理系大学ではUNIX系の場合もあるが……。Windows Vista、Mac OS X 10.5を全面導入している大学はまだ少ないので、自宅がVistaであるときの相談に乗ってもらえる体制があるかどうかもチェックポイント。
- ただし、美術系、音楽系の大学ではソフトウェアの都合などでMac OS 9の場合もある。その場合は、マシンがPowerMac G4以上であること。
- Microsoft Officeは2003か2007以上。
- Adobe系ソフトウェアを入れている大学の場合(美術系、情報系の大学でなければ無い場合の方が多いと思われる)、Creative Suite はCS以上。またはIllsutrator 9か10以上。ないしはFlash(プラグインではなくFlashを作る方)がMX以上。
- カラーレーザープリンタを置いている(美術系、情報系では)。
- スキャナを使える。
- USBメモリの持ち込みができるか、MOドライブがある。CD-RWのみしか認めていない場合はやや操作が難しい場合もある。
- ひとり1台パソコンを使って、じっくり自習できるようになっている。
- 利用できるパソコンのUSBの規格はUSB2.0である。USB 1.1ではない(美術系、情報系ではかなり重要!)。
- パソコンを入れ替えたのが、ここ3年以内。または次の入れ替えが2年以内に計画されている(VistaやMac OS X 10.5に対応するため、など)。
- 無線LANアクセスポイントを解放していて、学生さんが自分のノートパソコンを持ってきた場合、なんらかの手続きさえすればインターネットに無線で接続できる。
- 無線LANはやっていなくても、ノートパソコンを接続して良い接続ジャックのようなものや、専用の机が置いてある。
- パソコン教室内の掃除が割合に行き届いている。端的には、異臭がしないなど。
- パソコン教室内は飲食厳禁としてキチンと告知している。
- 授業用のパソコン室とは別に、空き時間用のパソコン室が確保されている。
- 故障したときの対応がキチンと決まっている。
- 全学生が大学のドメインでメールアドレスを持つことができる。メールサーバの容量は5MBはある。
- 全学生が大学のドメインでWebページを開設できる。Webサーバの容量は20MBはある。
- 「コンピューター基礎」といった感じの名称で、Wordなどの基本的なソフトウェアの使い方を基礎から学べるような実習を含んだ講義があり、それを履修すると4単位もらえる(つまり、通年科目扱いになっている)。
- 何かを印刷させてもらい、トナー状態をチェックしてみる。メンテナンスをキチンと入れている大学は、印刷時に違和感が無いが、メンテナンスが甘い大学の場合、その状態はトナーに出てくる。
- 各マシンにマウスパッドが置いてある(大学の眼がそこまで届いているということ)。
- コンピューター利用規程が決まっている。可能であれば、規程を見せてもらう。ルールがしっかりしているかどうか。パソコン利用目的を学習や学術的利用、就職活動などに限るのは大学では当たり前。ただ、それを明文化しているかどうかが大切。
入学前に志望大学に質問するのは自由なはずです。たいていは。
上記質問を学校見学会などの時に担当者にぶつけてみて、反応を見てみてください。IT担当者を呼んでもらえないような場合、管理体制に疑問があるかも……。
または、こうした質問に担当者に丁寧に率直に答えてもらえるかどうか、が、大学の「質」だったりします。充実していない場合、そのことを率直に高校生に伝えてもらえるかどうか。
まあ、良いパソコンを用意していない大学なら、自分でアカデミックソフトウェア購入権を大いに利用して、ソフトやノートパソコンを自前で用意してしまえば良いというのもひとつの方法ですし。
先ほども書きましたが、大学の質は、結局は自分に合った良い教授と出会えるかどうかだと思いますので。
大学見学会ではさらっとパソコン室を見せて終わりになりがちなので(マシンがあることくらいしか分からない)、質問が出来る時間などに聞いてみると良いと思います。
パソコンについてしっかりしていることは、大学生活をまちがいなく充実させてくれるはずです。これは文系理系は問わないでしょう。
それに、パソコン関係のサポートがきっちりしている大学は、規模に関わらず、就職活動のサポートも充実しているような気がしています。マンモス大学だろうが、小規模なカレッジだろうが、その辺は変わらない気がします。