IntelMacな時代でも、Mac OS 9を伝えよう。

http://d.hatena.ne.jp/Yuny/20081009/p1
の続きです。
Mac OS 7時代の和製名作RPG「Revenge of Monsters」を、IntelMacであるMacBookでプレイしてみたい……!
流れをおさらいすると、以下のようなことになりましたね。

  1. 方法論としてはエミュレータ「SheepShaver」でMac OS 9をMacBookにインストールする。
  2. ROMファイルはアップルで「Mac OS ROMファイル」を配布しているから、Mac用のApple提供システムインストーラの伸張ソフト「TomeViewer」で取り出すことが出来る。Mac OS 9が動く古いMacを用意すること。うちにはiMac G3がある。
  3. システムはMac OS 9フルインストールCD-ROMを用いる。


さて、ここまで調べてみて。
この方法で他の人ならネックになりそうなことは、ROMファイルを確保するため、必ず1度は古いMacで「TomeViewer」を使わなくてはならないことだろうと思います。というのは、このソフトはMac OS 9かMac OS X Classic環境でしか用いることが出来ないため、IntelMacでは使えないからなんです。ましてや、自分のパソコンがWindowsマシンだったら、使うことができません。


純粋にWindows XPしかない環境(Mac OS 9のフルインストールCDがない環境)では、どうすればいいでしょうか。
「SheepShaver for x86」があるので、WindowsMacエミュレータを入れることは可能です。
漢字Talk 7.5.3」のフルインストーラは、アップルのWebサイトで配布されています。
この場合は、古いMaciMacよりさらに前の機種、できればPowerPC 604e搭載機)の実機から、ROMイメージを取り出す必要があります。そして、その機種を所持していなければ、法的な問題で使えません。


つまり、Macエミュレータを使うためには、かならず一度は、Mac OS 9以下が作動するマシンを使う必要があるわけです。私が引っかかったのはこの問題でした。
仮に「TomeViewer」のWindows版か、PowerPC 604eのROMイメージが公式に配布されているとします。すると、Macエミュレータを使うことに対してのハードウェア的な問題は解決するのです。さらに、Mac OS 9のシステムCDの再販売とか、ディスクイメージの配布。これがあれば、古きよき時代の名作ソフトウェア(代表的にはHyperCardとか)を、現代に復活できることになります。
つらつら書いてきましたが、つまり、Mac OSからMac OS Xへの進化の過程で捨てられたものがあまりにももったいない。人類の損失だとも考えられる。法的な問題は分かりませんが、技術的な問題はAppleの判断次第ではすぐに解決できる。さらに、SheepShaverをAppleが配布するようにすれば、BootCamp同様に強い武器を手に入れることになります。


理系の大学では、Windows Vistaにすると動かなくなってしまうソフトがあるため、Windows XPを使い続けているところもあるようです。
有意義だったり、面白いソフトがあるのに、そしてエミュレート技術でそれらを動かすのは新しい時代にも可能なのに、それらは捨てられてしまう。
AppleMicrosoft同様に、古いものはすべて断ち切ってしまうのですか? Classic環境以上に旧Mac OSと親和性の高い環境をユーザに提供すれば、古いものを大切にしながら、新しいものを作り出すコンピュータ文化を、Macから発信できると思えてなりません。これができるのは、Appleだけです。