「アンサンブル・ヴィルトゥオーソ吹奏楽団」・第8回吹奏楽名曲コンサートを聴いてきました。

多摩地区を中心に活動している市民バンド、アンサンブル・ヴィルトゥオーソ吹奏楽団の演奏会を聴いてきました。

プログラム(敬称略)

演奏:アンサンブル・ヴィルトゥオーソ吹奏楽団/指揮:中村 匠
第1部

    • アルヴァマー序曲(ジェイムズ・バーンズ作曲)
    • 海の男たちの歌(ロバート・W・スミス作曲)
    • 祝典のための音楽(フィリップ・スパーク作曲)

第2部

感想

今回は「吹奏楽名曲コンサート」ということで、吹奏楽ならではの曲を中心にプログラムされているので、第1部の曲は吹奏楽をやっている人なら1度は聞くか吹くかしている曲ばかりでした。
で、この楽団、初めて聴いたんですけど……コンサート開演前にやっていたロビーコンサートのパート別アンサンブルは正直言ってあんまりうまくない(?)と思ったんですけれど。合奏は別団のようにうまかった。不思議なバンドだなあと。たぶん、縦の線の合わせに対する姿勢が違うのかもしれません。もうすこしハーモニーがそろうようになれば、もっとうまくなりそう。まあ、コンサートはコンクールではないのですけれども。
選曲に関しては、一般のお客さんが楽しめたかどうかが難しいところです。「海の男たちの歌」は描写音楽なので楽しいと思いますが、どちらかというと夏向きかも? それに、序曲や祝典は……そもそもが難しいかもしれないなあ。私自身は好きな曲ばかりでしたが……。
この時期にやるなら、クリスマスの曲をやった方が良かったかも? 東海林修さんの「クリスマスソングメドレー」とか、ニューサウンズ・イン・ブラス系統にもいろいろあるかと思います。あと吹奏楽オリジナル曲にこだわるならば、アルフレッド・リードの「アレルヤ!ラウダムス・テ」「ロシアン・クリスマス」「クリスマスセレブレーション」あたりとか……。
秋のコンサートだったらこの選曲も悪くないと思うのですけれどもね。
演奏以外で秀逸だったのはMC。演奏への導入としてよく出来ていたと思います。これは企画力の勝利かもしれませんね。会場をブロードウェイに見立ててのナレーションなど、なるほどなあと思いました。


プログラムによれば、平成6年にできたバンドだそうで、まだまだこれから、という感じがします。また、楽団員の年齢層も20代が中心なので、良くも悪くも音が若い!
なにより、演奏者が楽しそうだったし、指揮も非常に分かりやすかったと思いました。この指揮でなら楽しく演奏できそうだなあと。
吹奏楽曲にこだわる姿勢自体は悪いものじゃないと思いますし、これからが楽しみなバンドだと思います。どうもありがとうございました。今後のご発展をお祈りします。