自宅に居ながらにして、新型コロナウイルス解析のお手伝い!?

分散型コンピューティング、という技術があります。簡単に言うと、大きな仕事を、ネットワーク上のたくさんのパソコンに割り振って、みんなで手分けして進めて、大きな成果を得るシステムです。昔、宇宙人探しの「Seti@home」っていうのがあったのを覚えています。
そして、この「分散型コンピューティング」での新型コロナウイルス解析プロジェクトがあるそうです。

このプロジェクトでは具体的にはどんなことをするのか、下記の記事で解説してくれています。

ううむ、英文なので下記で翻訳してみました。

翻訳文を参考にしつつ、ざっくりとポイントをメモしてみました。

  • 新型コロナウイルスにも、他のウイルスと同じようにタンパク質がある。
  • 新型コロナウイルスのタンパク質がどのように機能するのかを解析できれば、このウイルスの働きを止めるための治療法を設計することができる。
  • 実際の新型コロナウイルスを実験で撮影しても、平面的にある一面からしかみられない(ここでフットボールの選手配置を真横から見るようなものだ、みたいな例え)。
  • タンパク質には多くの可動部分がある。タンパク質が動いているところを立体的に調べるにはコンピューターシミュレーションが良い。
  • 以前、エボラウイルスでこのようなコンピューターシミュレーションを行い、実験では分からなかった薬効部位を持つ代替構造を見つけられた。
  • 新型コロナウイルスでも同じようにシミュレーションしたいので、皆さんに手伝って欲しい。

このプロジェクト、うちのMacでも(もちろんWindowsでも!)参加できる、新型コロナウイルスをやっつける薬をつくるお手伝いってこと.....???
すごいですねえ。さっそく試してみました。あ、要インターネット接続です。あと、ノートパソコンの場合は電源につないでください(ソフトウェアを起動した時に電源駆動だと作業しないようになっていました)。
まずは公式サイトのトップページからダウンロード(Start Folding Now)。

OSの種類は自動判別してくれます。
画面の表示に従い、ダウンロード&インストール。
完了したときに、ウェブブラウザベースのインターフェースが自動起動します……が、なんか上手くいかないのでSafariを閉じました。
アプリケーションでやることにしました。MacではLaunchpadから「FAHControl」を起動です。

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folding@home

  • 「Fold」で解析開始。ユーザーがやることは特になく、自動的に解析してくれます。
  • 「Pause」で一時停止。
  • 「Finish」で今やっている解析作業がひと段落ついたら今回のお手伝いは終了し、できたデータを解析先に送ってくれます。

その他、操作関係はImpressの記事や公式サイトなどを参考に。
Finishを押してから本当に止まるまでがちょっと時間がかかる感じがありますね。ひと段落つくまでは動くようなので、パソコン閉じる時間より早めにやった方が安定しそうです。
ウイルスのタンパク質構造がどうだこうだ、っていう難しいことはわかりませんが、ビューアで現在解析できた状況を視覚的にウニウニ見られるのはなんか面白いですね。でも、可愛くウニウニしてる、当のこやつが世界から大切な人たちを奪っちまったんですよね……。早いところ正体を明かさせなくては!
このプロジェクトから、新型コロナウイルスの薬ができたらすごいなあ。

ちなみに、このプロジェクトはいろんな大学や研究所などの研究室での共同でやっているみたいですね。

アメリカの大学が多いみたいですが、香港の大学やクロアチアの研究所のお名前も。まさにワールドワイド!
そういえばビューアの右下にスタンフォード大学のロゴも見えました。なんかすごいなあ、これ。