吹奏楽コンクールは今年は……

ふと、今シーズンの吹奏楽コンクールはどうなってるのか知りたくなり、全日吹連のサイトを拝見。

なんと、今年は開催の模様。
吹奏楽は呼吸が楽音になるだけに、感染対策には十全な配慮が必要だろう。客席の配置などにも。演奏中も。終わった後のブラボーコールなどはもちろん遠慮すべきだし。そんなことは主催される方も、参加する学生さんたちの方もきっと充分にご承知だろう。
ともかく開催するのであれば、安全に進行し、練習してきてよかったとみんなが思えるような、想い出に残る大会にして欲しい……とこっそりと願う。
自分も、中学は東京都中学Aの部、高校は区民吹奏楽団に入って一般の部で合計5回参加した。それぞれに想い出がある。
当時は都大会の予選を普門館で行っていたので、中学生時代は3年連続で夏は普門館だった。……これだけ書くと全国常連っぽく聞こえて気分がいい。実際はただの予選だったわけだが。
そんな中でも特に記憶に残っているのは中1のファースト普門館。客席の人が壁のように見え、プレッシャーのあまり課題曲でコーダへの飛び損ねをやってしまったのを今でも覚えている。普段、鬼のように練習し1度もしたことがない大失敗だった。
コンクールの時は楽譜をめくらないことになっていた(大会の規定なのか、うちの部のルールかは今でも不明)。なので、楽譜はお守り程度、基本的に100%楽譜を暗記(暗譜)して臨むわけだが、音だけではなく先生からの指示も暗譜しておかなくてはならなかったわけで。
やっぱりまともに吹奏楽を始めて3ヶ月半の身にはかなりキツかったと思う。今思い出しても良くやったなぁと。銅賞という結果よりも、あのステージをこなせたこと自体が。コーダに飛び損ねてしまって、いくらか減点されてしまったかもしれないが……あれから、楽曲展開の確認には人一倍注意を払うようになった気がする。考えてみれば、中1の時にこのコーダの失敗があったから、高2のコンクールでの難曲を理解することができたのかもしれない。
ともあれ、今から何か新しいことを始めて、主業以外に 1日3時間かけて毎日努力して、3〜4ヶ月後には所属組織のメンツをかけた発表の場がある……と考えてみる(当たり前だが、毎日毎日、学校の宿題もあったはずなのだが、成績は悪い方ではなかった)。
いやはや、超人的なことをしたものだと、我ながら思う。
その意味で、全国の中学1年生のみなさんは本当に尊敬に値する。もしも金賞なら大いに喜ぶだろうし、銀・銅賞で泣くのもそれはそれで青春だ(少子化とはいえ、中1ではコンクールに出られない強豪校もまだまだ多いだろうが、そういう場合でも少人数編成の部に出してくれる場合があると聞いたことがある)。
大変だろうけれどやってよかったと思える日が来る。努力は必ず報われる。それは、見えやすい結果のことだけではないのだ。
どうか、今しかできない努力を楽しんで欲しいと思う。