昔の自分と出逢う時。

お部屋の掃除って、意外なものが出てきませんか?
先日出てきたものは、昔々、私が小学校6年のころに使っていた一冊のノートです。当時、自宅にあったパソコンは、日立の「ベーシックマスターマーク5」というBASIC言語のみ搭載されたものでした。小6の2月頃、これでのプログラミングにはまってしまい、ソースを書き付けたノートです。いやあ、懐かしいなあ。



その中表紙がこれ。ラーメン好きな3人の女の子型ロボットが、ラーメンを出前してくれた中華ロボットと一緒に、BASICを学んでいくという構想だったようです。なんでラーメン? というツッコミはなし。私も謎なんですから。当時、ノートへの落書きにはまっていて、スーパーマリオとかのマンガを白紙ノートに書き込んでみたり、オリジナルのキャラを描いたりしていましたが、つたないながらもこれもオリキャラです。


中には、大学ノート2行を1行に使って、デカデカといろいろなプログラムが描いてあります。
面白いのは、RUNがLISTの働きをするプログラム、というやつ。いったい何がやりたかったんだろう?

10 LIST
20以降<<プログラム本体>>

このパソコンはbeep命令しか音が出せませんでしたが、それだけでもいろいろと考えていたみたいです。入力した数値回数beepがなるものや、電子メトロノームのプログラムなども。

電子メトロノームのプログラム。
メトロノーム60=このプログラムの390くらい。


10 E=0
20 INPUT "カンカク ノ ジカン ヲ イレテ";A
30 BEEP
40 IF E=0 THEN FOR E=0 TO A
50 NEXT E
60 E=0
70 GOTO 30

それから、ソースが断片的にしか残っていないので書きませんが、ドラゴンクエストの戦闘シーンをテキストで再現しようとしたこともあります。
この時の事情については、ファミコンの想い出を語ったりしているサイト「You&Me」様に投稿しているので、そちらをご覧頂きたいと思います。ゾンビ勇者が沢山出来てしまったお話です。これが自分のパソコン感性の原点だと思っています。(なお、現在は友人のサイトは手伝っていないので、Perl CGIの勉強は宙ぶらりんになっています。また始めようかな?)
http://www4.plala.or.jp/brandiny/youside/game/memories/guest/045.html

→移転しました。(2006年4月18日確認)http://www4.plala.or.jp/brandiny/memories/guest/045.html

→サイト「You&Me」様の閉鎖につき、元原稿から一部掲載しておきます(2020/04/25更新)。小学校6年生当時のプログラミング思い出。当時流行った『ドラクエ3 』と、週刊少年ジャンプの『ジャンプ放送局』でのキャラクター投稿式バトルトーナメント企画
(自分独自のキャラクターデザインと、体力、防御力、攻撃力、すばやさ、というパラメータを規定にそってハガキに書いて送り、ジャンプ側が用意したパソコンソフトで対戦させて、優勝者を決めるもの)に影響されて、戦闘シーンをテキスト表示のみ作ってみようとしましたが……。

(前略)
当時、自宅にはウチの父が酔狂で買ったパソコンがあり、BASIC言語で簡単なプログラムを入れたりとか、画面いっぱいに「*」マークを出し、適当に空白を入れた迷路(プログラムじゃなくカーソル動かすだけ。*は壁というわけ)を兄と作りあいっこしたりしてました。
なので、IF-THEN文(条件式)とFOR-NEXT文(繰り返し)と、若干の変数を使えば出来そうだ、と見当は付いたのです。
そしてプログラムの流れを箇条書きし、変数や戦闘の算出数式、条件式を整理して、いざ、入力!!
悪戦苦闘の末、とりあえずは出来ました。
スタートさせると、まず、勇者の名前、各パラメータを聞いてきます。
各パラメータの入力条件は、合計値を100までにすること、としました。
これを入れ終わると、次に対戦相手の名前と各パラメータ。
そして対戦開始となるわけですが....。
ゆうしゃのこうげき!
スライムは20のダメージをうけた!
スライムのこうげき!
ゆうしゃは18のダメージをうけた!
ゆうしゃのこうげき!
スライムは22のダメージをうけた!
スライムのこうげき!
ゆうしゃは15のダメージをうけた!
ゆうしゃのこうげき!
スライムは19のダメージをうけた!
スライムのこうげき!
ゆうしゃは14のダメージをうけた!
ゆうしゃのこうげき!
.......................。
.......................................あれ?
...................................................終わらないぞ?
................................................................とっくに体力は.....
ゼロ以下!
だってのにー!!
そう、生死判定の部分にバグがあり、永遠に闘い続ける「ゾンビ勇者」「スライムゾンビ」が誕生してしまったのでした。(爆!)
このバグ、今でも理由がよく分かりません。0以下の体力値になったらそこで終了、というプログラムの流れになっていたと思うのですが、0になると戦闘が終わるときもあり、終わらないときもある、という、再現性がはっきりしないバグだったのです。
しかし、この経験を小学生時代にしたことが、今のネット時代の自分をささえてくれていますから、なんでもやってみるものですね。
(後略)



それから、時限爆弾を止めるゲームなどもありました。多分、何かの本をソース元にしているとは思いますが……。とにかく懐かしいばかりです。MSXの本を参考に学んでいて、Play命令(音楽を奏でる命令)がベーシックマスターでは使えなくて、悔しい思いをしたりしましたね。


その後、普通科の高校へ進み、3年生の時の選択教科「パソコン数学」で、N88-BASICを学びました。これが私の高校生活、唯一の数学の「5」を得た教科でもあります。うれしかったですね。このときは月の満ち欠けのアニメーションプログラムを書いてみたりしました。センター試験は何となく全教科受けて、数学は当時導入され始めたプログラム関係の部分のみまともに解いていたこともあります。理科は好きだけど数学は苦手。これは今も変わっていませんね。まったく〜〜。


さて、せっかくオリキャラ入りのノートが出てきたので、MacIllustrator 10で再現してみました。できるだけ落書きのキャラデザインを生かしつつ。それがこちらです。



図形っぽいキャラが得意なのは今も昔も変わりませんね。右のラーメン出前ロボットがお気に入り。靴はアイススケートシューズです。元絵にスケートシューズときちんと書いてあります。左の女の子ロボットは、胸の部分に「INPUT」と書かれているんですよ。なお、出前元のラーメン屋さんの名前は「パソコンテイ」です。岡持に書いてあります。
これって、今は亡き藤子・F・不二雄先生のキャラクターの影響を多分に受けていると思います。今見ると。
懐かしい想い出でした。パソコンは相変わらず愉しいです。これが一番大事。これだけは変わらないでしょうね。