大学での大麻汚染問題を考えてみる

おすもうさんの大麻汚染が問題になっていますが……きょうび、大学も無縁じゃないです。大学生が大麻を買って使っていた、育てていた……という事件も結構起こっているようですし。


それにしても、もしも大麻を吸ってしまった学生さんがいたら。ひとつの教育手段としては、本学にふさわしくない云々……で退学処分にすることも考えられます。しかし、それって切り捨てて終わりっていう気もするんです。教育機関としてそれでいいのかなあと。高校生の飲酒喫煙問題とかもそうなんですが、停学退学で反省を促したり更生したりするのかどうか。逆に逆恨みされるだけじゃないかという気もします。


おすもうさんやスポーツ選手の場合は、すでにプロフェッショナルとしてきちんとした人間として競技を見せることで報酬をいただくわけなので、引責として解雇や除名になっても仕方がないのですが……。でも、それにしても、せめてそういった団体からカウンセラーを紹介してもらえるとか、アフターケアをして当たり前になって欲しいなあと。
サラリーマンだったら引責辞職で退職金も出ないだろうとかいう話もあって今回は退職金が出るから甘い処分だって話もありますが、お金うんぬんが重要な問題ではないと思います。日本の社会で、大麻を吸う人が後を立たないこと、それはなぜなのかを考えなくてはいけない。
それに、もしもサラリーマンがそういうことになってしまったからって、クビを切られて終わりというのがあるとしたら、それも変えなくてはいけないのでは? そのヒト一人の責任で終わってしまっていいのだろうかと……。会社の仲間からそういうヒトが出てきてしまったら、直させる。本人に自覚が無ければ、カウンセリングなりなんなりで自覚させる。なぜなら、仲間だから。甘いんじゃなくてむしろ厳しい話ですが。上に立つ人が、下のヒトをどれだけ大切にしてくれるか、そういう社会全体の雰囲気が今問われている気がします。下のヒトが道を間違ってしまったら、それは上のヒトの問題でもある。なのに、今は、いろいろと不祥事が出たら切るだけで、本当の意味の責任の取り方をしている企業が少ないし、そういうふうな責任の取り方をした企業を評価するような社会風土にもなっていない気がしてなりません。人間をもっと大事にしなければ、日本はもっとおかしな国になってしまうだろうに。


本当は、職場や大学を辞めさせられるから大麻はやらない、とかじゃなくて。自分自身の健康を破壊するから良くないのでやらない、になれるように、大麻を吸ってしまった学生さん、(または、タバコやお酒に手を出した生徒さん)には心理的なカウンセリングを含めた特別カリキュラムを受けさせるべきだと思うのです。


それから、もちろん大麻問題の根本的な、社会的な解決も必要だと思っています。たとえば、今回の事件ではあのおすもうさんと親方の2人に引責させて終わりっていう空気が報道に感じられるのですが、そういうことじゃ大麻汚染は解決しない。たとえば、自分自身や、家族、友人、教え子、部下や上司がそういうのに手を出したりしたらどう対応するか、一人ひとりが社会人として考えなくてはいけないはずです。
そして、本当のところ、どうしておすもうさんが大麻に手を出してしまったのか、その弱さを社会で共有して考えていかなくてはいけない。彼のような問題が起こってしまったのはなぜなのか? もちろん自制できなかった彼も良くないのですが、相撲界のどんな問題からそんなことになってしまったのか、きちんと正直に明らかにしなくては、現役のおすもうさん自身や相撲ファンだけではなく、相撲を代々伝えてきてくれた諸先輩方、江戸の昔の力士たちまでまでも申し訳ないのではないでしょうか?


私なら、自分の時間が許す限り、ともかく、お話をじっくり聞くところから始めたいと思います。手を出してしまった本当の理由にその人が気が付けば、きっと、自分から良くなっていける。そう信じています。人間に対してはできる限り性善説でいたいので……。


私自身は相変わらず、タバコを吸っていないし、このごろは付き合い上の飲み会以外ではほとんどお酒を飲みません。
マチュアとはいえ金管楽器演奏者として、タバコは良くないのは明白ですし、お酒はカロリー的にも脳の働き的にも歯の健康的にも問題があるので、10年後の自分にキレイな肺やその他の内臓を確保するためにやらないことにしています。お酒は1人で飲んでも楽しくないしね。だれかと飲むからおいしいのであって。もしもそういうのに手を出さなくてはならないようなストレスを抱えてしまったら、人間関係や生活自体を見直すべきだと思っています。それくらいを管理できなくて、日本の成人を名乗れませんよ、自分の信条としては。
間食も控えめにするとか、低カロリーで満足できるものが今はいろいろ出回っているので、開拓しているところです。運動も水泳(というか水中ウォーキング)を始めたし。
自制出来るところから、こつこつと始めています。神様からお預かりした命を、無為にしたくはないのです。