- 書籍『フリー』について | フリーミアム.jp
- 作者: クリス・アンダーソン,小林弘人,高橋則明
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2009/11/21
- メディア: ハードカバー
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今週から読み始めたこの本。たまたま駅前の書店で見かけたんですが……実は結構前から話題になっていたっぽい。
あまりにも読みやすくて、ただ黙読していると頭の中をするする通り抜けてしまうので、ノートをはてなグループの『あしか』機能で作りながら読んでいます。まあ、このグループ、何かしようと思って放置していた場所なんですけど(^^;)。
『あしか』って、Todoリストとワークフロー管理のツールなんですけれど、考えてみれば読書というのは非常に論理的な工程をたどる作業です。『あしか』での読書ノート作り、始めてみたら非常に楽で楽しいですよ。
まだまだ書き途中ですけれど、とりあえず……URLをさらしておいてみます。
ノートやノートのページごとのリンクは、実験的にhttps://(暗号化)でリンクを張っています。todoリストにしたいものによっては『はてなグループ有料オプション』を使って完全プライベート、完全https://固定化した方がいい場合もありますから。今回は公開してかまわないので意味がないのですが、表示の軽さの程度などの体感実験です。
- 『フリー〜〈無料〉からお金を生みだす新戦略』読書ノートの目次
- 『フリー〜〈無料〉からお金を生みだす新戦略』読書ノートの『あしか』入り口
『あしか』での読書ノート作りは、既存の手書きノートに比べると、いくつかの利点があります。ざっと挙げてみます。
- ノートを書いた時刻が記録される。
- ノートを更新すると、差分がバックアップされる。大幅に修正したあとにやっぱり元に戻したい……というときに便利。
- ノートを書き終わったら「終わった」にまわせる。
- 未読の章、既読の章の管理ができる。読んでいない場所は本にしおりを挟めば把握できるが、ノートでも把握できる。
- オンライン上にノートを置いておけるので、インターネットにつながったパソコンがあれば、データをどこからでも見られる。
- はてな記法に対応している。
- Webリソースへのリンクを簡単につけられます。
- 箇条書き記法がものすごく便利。
- ISBN記法・ASIN記法も参考文献を挙げるのに非常に役立つ。
- コメントをつけることができる。
- 簡易BBSとして、他人から感想を簡単に得ることも可能。
- ノート内に書きたくないメモをつけることも可能。
- 「GoodJob」で自分をほめることができる。
本書のように、読みやすくデータ量が多い本では、脳にトグルをつけるためにもノート作りが欠かせないと思います。
最終的にはノートの内容をマインドマップ作成ソフトでリサイクルすると完全に定着するかも。
それにしても。
あらゆるものは電子情報になってしまえればフリーになり、それを入手するためのコストは無視できるほどに安くなる!?
この本の最大の趣旨はこういったところのようです。
原始時代とかのころ、たぶん、魚や動物を獲る方法という「データ」は、無料で教えてもらえたと思います。働き手が多ければ、それだけ自分たちの暮らしが楽になるので、子どもが生まれてものがわかる年齢になったらどんどん教えていたでしょう。
でも、だんだん時代が進んでいくと、情報に価値が見出されたり、あるいは情報を伝えるために粘土板や紙と墨などのメディアができて、情報伝達にコストをかけるようになってきました。ある程度の資格があるものにしか伝えることができない秘密情報という概念も生まれました。忍術の奥義みたいなものとか。
さらに、印刷技術ができて、著作権という考え方ができて。情報の独占が富を生み出し、そのことで経済が成り立つ社会が生まれてきました。情報を生むためのコストとその回収というのも見逃せないことです。
しかし。
原初、情報は無償でした。
もしもこの世にさまざまな「しがらみ」がなければ、情報は無償で伝播されて当たり前。「情報」自体がもともとそういった性質ですし、人間は社会的な生き物なので、情報を伝え合って生きていくのは人間の本質的な機能なわけです。
だから私自身、パソコンの使い方というこの21世紀に必須の生きる知恵を、日本の未来を担う学生さんたちに教えるのが楽しいんですね。知らない間に本質にかなったことをしていたんですね。いやあ、この仕事、やめられないですよ(^O^)。
閑話休題。
だから、しがらみ……たとえば、伝達のためのメディアコストとか、権利関係とか……がなければ、情報は無料になる。
インターネットの登場と情報伝達のためのハードウェア・ソフトウェアの廉価化は、そういったメディアコストを「無視できるほど安く」してくれる。
なぜ、そういう安くなる現象が起きているのかは本書にいろいろ書いてあります。俗に言う「ムーアの法則」のことです。なぜあれが成り立つのかも説明されています。文系の人でも大丈夫! あと、拙いですが私のノートではこちらのページです。
インターネットは、世界的に情報を共有することで、人類を第2の原始時代にかえらせようとしているのかな……。
なんだか、そんな気がしています。
まだまだ先は長いですが(現在P.125〜6、全体で350ページ)ゆっくり読んで、自分の人生設計に役立てたいと思っています。