大学生諸君、コピペレポートは禁止です。

アナログデバイドだとも感じている問題についてです。


うちの職場(某大学)でも、新入生の皆さんもそろそろ通学や大学生活になじんできたかもしれないような、そんな雰囲気が漂っています。
桜が葉桜になるころ、元高校生から現役大学生になる。毎年このキャンパスで繰り返されてきたライフログ


ところで、年々パソコンが使える学生さんの割合が上がっているように感じています。
特に、今の18歳〜19歳世代は、中学や高校で情報科目を履修してきた、家庭にWeb環境がある、それが結構当たり前。


4月上旬の段階で、パソコン室の座席が8割近く埋まっている。今までになかったですよ。うちの職場、特にPC専業カレッジ……というわけでもないので、それほどまでに一般的になっているのでしょう。


だからこそ、コピペでレポートを作っちゃだめですよ、ってホント早いうちから警告したいです。うずうず。
盗作は犯罪。


学生さんには、空気のようにWebがある、っていうのが実感なんじゃないかなあと。


でも、Webは空気じゃないのですよ。ルールがあります。権利があります。
知らなかったでは済まされないことがある。
大学時代にコピペレポートを習慣にしていたら、社会人でも同じようなことをして、盗作問題で解雇や社会的信用を失って、人生が破綻する。
うちの職場で教育を受けて、そんなおろかな人間になってほしくないなあ、と、願ってやまないのです。この問題は、日本の教育の危機だと感じています。極論ですが、全員が盗用しかしなくなったら、文化も産業も死亡します。


閑話休題
翻って、自分の学生時代と比べてみます。
PC……というか、Macintosh教育はそれなりにあったし、PhotoshopDTPやWeb作成の授業とかも受講しましたけど。
でも、手書きレポートを提出することのほうが多かったです。先生が手書きを要求していましたし。まだWikipediaは無かったですし。
アナログモデム接続から常時接続環境が出始めたころなので、オンライン百科事典のようなものより、電子辞書やCD-ROM辞典のほうがまだまだ主流でした。
参考資料としてWebを使うことはあっても、結局図書館で本を読まないとレポートは書けなかったですね。いわば、デジタルを知りながらアナログでレポートを書いていた。それが私の学生時代でした。


今の学生さんはデジタルから入っていても「当たり前」なのかもしれないのでしょう。
アナログ……シャーペンや鉛筆で、レポート用紙や原稿用紙に文章を書くことは、私のころと比べたら明らかに減っているのでしょう。
携帯電話で小説を書くのが高校時代の楽しみだった人もいそうです。
それくらいならまだいいんですけれど……。むしろ、そういった形で自己表現を楽しめるのであれば、いいのですけれど。
怖いのは、デジタル=コピーが簡単であること。
このことが自分の作品とか、自分の智恵とかを磨く努力を奪ってしまうのではないか、短絡的に生産性を上げることの危険性を感じています。


アナログを知らないことの不幸を私は想像できる……。
だからこそ、デジタルデバイドというか、現代大学教育におけるアナログデバイドについて、注意しておきたいと思っています。
本当に心配。どうか杞憂に終わってほしい……。