ベーシックマスターでは音楽ができた……って??

昨日、はてなブックマークで見つけた下記の記事……。

ゲーム史、パソコン史の生きた証言として、色々と参考になりそうです。ただそれだけではなくて。
個人的に、愕然としたことがあるので書こうと思います。
最後の方に国産第一号パソコン、日立のベーシックマスターについて触れられていまして。国産初のビデオゲームを作った方が、国産初のパソコンに関わったとは…と、いうのと。
実は昔、ウチにあったんですね、ベーシックマスターのマーク2。
下記の記事で、子どもの頃にドラクエの戦闘シーンを再現しようとしたものの、たまに戦闘が終わらなくなるバグが発生してしまった話を書きましたが(はてなダイアリー時代の記事なので画像は飛んでしまっていますが)。
https://yuny.hatenadiary.com/entry/20040716/p1
先ほどの4Gamerさんの記事で驚いたことがあります。
あの頃、実はベーシックマスターのベーシック環境では、音楽命令は使えないと思い込んでいました。
というのも、私がベーシックマスターマーク2でBasic言語を学んだのは小学生のころ。
当時、もちろんインターネットなどはありませんし、本体付属のマニュアルは子どもには難しすぎて読めず。
通っていた図書館にいろんな機種のBasic言語について広く書かれた子ども向けの本があったので、その本でFor〜Nextやら、IF文やらを学びました。
ただこの本では、日立の機種は扱っていなかったんですね。たしか、MSXFM-townsは載っていたような気がするんですが。
あの本では、ひとつの目的のプログラム(例えば画面内にパイ投げするとか)の作例を、いろんな機種向けに書いてあったんです。
なので、For〜NextやらIF文やらのBasicの基本はともかくとして、グラフィック関連や音楽関連の書き方は機種ごとに違っていたので、同じようには出来ず。
特に、Play命令(またはMusic命令)は、メーカーや機種ごとの差異が大きかったのか、掲載されたどの機種の書き方を試しても、ベーシックマスターマーク2ではエラーを出されてしまいました。
なので「このパソコンでは音楽が作れない」と思い込んでしまったのでした。
しかし、先ほどの4Gamerさんの記事に寄れば、国産初のパソコンで既に音楽の命令を実装していた、と! 
それどころか、のちのMMLにも影響したものだったらしい……と。
記事掲載のはベーシックマスターの1代目ですが、そうそう削るもんでもないので、うちにあったベーシックマスターマーク2でもおそらく実装されていたと思われます。
当時、本体付属のマニュアルが読めたら分かったかもしれないのですが。
30年以上ぶりに明らかになった意外な真実でした、自分にとっては。
それから。もう一つの教訓が。
機種ごとに微妙な差異がある、という意味では、Androidスマホがちょうどそんな状況に思えます。
共通の操作も多いですが、極端な話、例えば「らくらくスマホ」と「GALAXY」では画面が全然異なります。
しかし、初心者向けをうたう本でも、何かの機種を代表例として扱ったものが結構あります。
そうすると、手元の機種でその操作が必ずしもできないかもしれない。
スマホの初心者の方がそうした書籍を選ぶときは、まずは手元の機種そのものの解説本を買った方が良い、と思いました。
つくづく。あのとき、音楽が作れるパソコンを手にしていながら、その機能は無いと思い込んでしまった自分を叱りたい気分です。小学生でも、頑張ってマニュアルそのものを読めばよかったのになぁ。そうしたらドラクエの冒頭のファンファーレくらいはなんとか再現できたかも。主音だけなら。って、いうか、知っていたら絶対にやったはず。
すごい悔しいですね。知らないって本当に罪だわ……。
まあ、メーカーや機種ごとにできることとできないこと、または書き方が違うっていうのをあの小さい頃に体験できたのはよかったかもしれません。自分がMacでもWindowsでもそれなりに目的を達せられるのは、あの頃の苦労のおかげだと思います。
あと、似たようなことでは、ファミコン時代のドラクエファイナルファンタジーの両方をプレイしていたことも今を支えてくれているかと。
例えば主人公に剣を装備させる、というRPGの基本操作一つとっても、それぞれのゲームで操作の仕方は当然ながら違いました。しかし、両方ともロジカルにできていたので、すぐに覚えられました。
ゲームに親しんでおいてよかったですよ。今、パソコンにしろスマホにしろ、UIそのものの習得では苦労してないので。
なんでもやっておくものですね。