MOTHER1+2+...

実は,真友のwhiteshuloさんから、けっこう長いことゲームボーイアドバンスをお借りしている。
推理ものが大好きな彼女のために、「探偵学園Q」の既刊全て+いくつかの漫画本と、GBA+いくつかのゲームソフトとを、トレードレンタルしたのは、「華氏911」を一緒にレイトショーで見た時のことだから,id:Yuny:20040915#p2のこと。つまり、もう2週間以上前だ。


彼女からは、以下のソフトを借りた。

  • ファミコン探偵倶楽部 消えた後継者
    • 一度ファミコン版を解いている。やっぱりオープニングの音楽は懐かしかった。推理というよりはコマンド総当たり+若干の勘でなんとかなるのは、この時代のAVGアドベンチャーゲーム)の特徴ともいえるかも。ファミコンミニディスクシリーズだから、ディスク挿入待ちアクションが入っている。これもなつかしかった。もっとも、私がやったのは、「ツインファミコン」だったので、画面が若干違うが……。
  • ファミコン探偵倶楽部 PART II うしろに立つ少女
    • 一度、SFCスーパーファミコン)版を解いている。だから、かえってGVA版=ファミコンディスク版とのギャップが楽しかった。最後の犯人出現や鏡が割れるシーンは、やっぱり怖い。
  • 探偵学園Q 究極トリックに挑め!
    • 上記2作とグラフィックスやサウンドの差が歴然。また、推理ものゲームとしてのスタイルの変化も、時代を感じて面白かった。こまめにセーブしていけば、簡単に全て100点のQクラスというパーフェクトを出せた。推理バトルはシナリオの意味が無いような気がする。ゲームとしても、流れが読めてしまえば簡単に勝てるので、あまり評価できない。


そして……『MOTHER1+2』だ。


このダイアリーでときどき「どせいさん」ネタが出てくることからお分かり頂けるかもしれないが、実はある機会があって、一度スーパーファミコン版の「MOTHER 2」は解いたことがある。
しかし、「MOTHER」は初めてだったし、この2作を連続してやれる機会……いや、機械かもしれないが……があるというのは、かつてのファミコンプレイヤーとしても、純粋に興味が湧いた。


まずは、MOTHERから。実は今日、クリアしてしまったので、いくつかの想い出を書き記しておく。


<初期設定>

  • 主人公=「とおや カイ」
  • 女の子=「みずの ユリ」
  • おともだち=「なかいシュン」
  • もうひとりのおともだち=「たいがエイジ」
  • すきなもの=「かいてんずし」

MOTHERは、名前を6文字も入力できる。そして、ひらがな、カタカナ、英字もOKだ。いろいろ考えて,架空の少年達なら,それっぽいフルネームを入れてやろう、という結論におちついた。なかなか性格設定に合っているんじゃないかと思うのだが,いかがだろう?


好物は、実は彼の家には回転寿司の台がキッチンに備え付けられていて、普通のうちでは手巻き寿司がごちそうであるように、彼の家では母親がせっせと握る回転寿司がごちそうなのだ、という裏設定を勝手に作った。(ここで設定したものが帰宅時のごちそうになるのは、MOTHER 2で想像が付いたので)多分,ファミコン版発売の頃にはあまり回転寿司は無かったような気がするので,GBAで復活してくれてありがとうである。


その後,冒険を進めて行くと,母親からはフルネームで呼ばれるは、魔法の国に和風文化が混じるは、回転寿司を5人前喰い逃げした男に出くわすはで、すっかりギャグゲームと化してしまうのだが、この時はみじんもそのようなことは考えなかった。


<怖かった冒険>

  • 幽霊屋敷
  • 最後のダンジョン

幽霊屋敷は怖かった。画面は真っ暗、どこから来るか分からない敵は強く、たった二人ではピンチに何度も遭遇する。とくに、石化の術を使う敵にはまいった。ひたすら「つかうな!」と祈るしか無い。何しろ,シュンはPSIが使えない。カイがやられたら逃げるしかないのだ……魔法の王国マジカントまで。これを何度繰り返したか、もう忘れてしまった。マッピングしなければ、からくりに気が付かなかった。


最後のダンジョンも、かなり迷わされた。おまけに、エイジが使える最強の刀を、手が滑って崖から落としてしまい(正確にいうと、KATANAというアイテム名から何かは察しが付いたのだが,アイテムの詳細を調べようとして、「せつめい」の一個前のコマンド「すてる」を実行してしまったのだ。まさに、調べようとしたら手が滑って崖下へ落とした、というシチュエーションを演じてしまった)かなり落ち込んだ。マッピングして迷路を解き明かしたら敵のレベルは上がっているし,でかい敵にこてんぱんにされるしで、もう何度バレンタインマジカントからやり直したか分からない。


ここで踏んばったのはシュンの活躍だ。カイもユリも雑魚モンスターにやられてしまったのだが、一度撤退するにしてもできれば何かを持って帰りたい。実は深くネタバレしない程度に参考にしていた攻略サイトの情報で、「うみのペンダント」がラストダンジョンのどこかにあるときいていた。だから、それだけはなんとしても見つけておきたかった。一撃くらいながらも、なんとか逃げて、それらしい箱の近くまで到達。しかし、傷薬も使い切り、あまり体力に余裕は無い。そんな時に現れた「ラストスターマン」4人衆。こちらには最強の瞬殺ビームを跳ね返す「フランクリンバッチ」があるものの、ハッキリ言って勝ち目も逃げ場も無い。その時、手持ちのグッズに、今まで買い込んでいながら怖くて使っていなかった「スーパーボム」があることに気が付いた。どれくらいの威力があるか予想も付かないが,集団攻撃できそうなものはこれしかない。思いきって投げ付けると、想像以上の破壊力! こっちも若干ダメージが来たが、最強の4人組とさえ思った彼らをきれいに片付けてしまった。そして命がけで持って帰った「うみのペンダント」は、無事にユリの胸元を飾ることとなったのである。


<つらかったこと>

  • 砂漠のはてに
  • たいがエイジ、必死の一撃

砂漠の中に、クリアに必要なサボテンがいる。しかしなかなか見つからないのだ。おまけに敵が結構強かった。サボテンなんかみんな同じに見えたのだ。探し方が悪かったらしいが。じっくりと、南から踏破するように歩いて行ったら……ほら。


最後のダンジョンでは当初、シュンではなくエイジと共に進む。しかし、あるところで、超巨大ロボットと対戦するハメに。こんなヤツに勝てるのか? カイもユリもなす術がなく敗れ、エイジは必死だった。あそこで与えたダメージの1ポイント1ポイントに、彼の咆哮が聴こえたような気がした……。


<うれしかったこと>

魔法の国マジカント。そこには「めのうの釣り針」を持っていれば、いつでも戻ることができる。それこそ、フィールドだろうとダンジョンだろうと。これは他のRPGではファミコンの当時は無かったことなんじゃないかと思う。魔法の国とはいえ、ある方法でキャッシュディスペンサーのお金は引き出せるし、宿泊も治療も、薬草(マジックハーブのこと)もタダ。装備もいいのが売っている。セーブももちろん可能。敵のレベルもそこそこで,新しい仲間ができたらいったんここに戻って経験値を稼ぎ、装備を整えたものだ。


ゲーム中はマジカントの存在理由はなかなか明かされないが、印象的な一言がある。その、女王の城の侍従のセリフを引用しよう。

*きっと また かえってくるのよ。
 くるしいときに ここに……
*みんな あなたたちを
 すきなんだから。

この「苦しい時にいつでも帰って来れて、じっくりと体制を立て直せる場所」が、単なるイベントポイント以上の意味を持つのは、日本型RPGをやり慣れた方ならお分かり頂けることだろう。このセリフの通り、つまったらここに帰って来て、体制を整え直す、ということを、何度もやることになるのだが。マジカントが無かったら、MOTHERの攻略は何倍も難しく、苦しいものになったにちがいない。
それから、とても嫌なことを考えて眠れなかったある夜、このセリフが読みたいが為にGBAを起動したこともある。こういう場所が,きっと、人間は誰にでも必要なんじゃないか? めのうの釣り針、一つで帰って来られる暖かい場所が。そこに象徴的な何らかの意味合いを感じたプレイヤーは、きっと多かった……と信じたい。


エンディング。先ほどようやく見られたところだ。ギーグの目的は正直な所良く分からなかった。でも、良く分からないヤツが、突然にして攻め込んでくることは、人生にもあり得ることだ。そして、彼を非常に平和的な方法で退散させ、無事に帰って来た彼らを、それぞれの家族や仲間が迎えてくれる。孤児の町となったイースターにも、それぞれのお父さん,おかあさんが。そう、きっと帰ってくるだろうと信じて家族を待ち続けることは、とても勇気と努力がいることだ。なんとなく、イラク戦争の状況と重ねて見てしまった。本当にがんばったんだよ、この、子どもたちは。
久しぶりの母親の回転寿司に舌鼓をうち、枕を高くして眠る彼。よくやった、とカイたちを褒めてやりたい。


さて、波瀾万丈な8ビットの冒険のあとは、以前のプレイを思い出しながら,再び16ビットの冒険に旅立とう。
通勤電車内で旅する「MOTHER 2」攻略は、折りに触れて書いて行きたいと思う。
とりあえず、初期設定だけを決めた。名前や好物は気に入ったので、ほとんどそのまま。3人目、4人目はイメージが違い過ぎるので変えたが。カッコイイもの=最強のPSIの名前になるので、かっこいいながらウケを狙ってみる。元ネタは「がんばれゴエモンからくり道中」だ。


<MOTHER 2の初期設定>

  • 主人公=「カイ」
  • 女の子=「ユリ」
  • おともだち=「シュウヤ」
  • もうひとりのおともだち=「クウカイ」
  • ペットのなまえ=「とおや バウ」
  • すきなこんだて=「かいてんずし」
  • カッコイイもの=「コインスロー」


ヒトも犬も寝静まった深夜。イーグルランドの田舎町オネットを襲った、地球規模の悲劇の始まりは、たった一発の隕石落下。カイは、怖いというより好奇心が先に立ち、寝間着姿のままで見に行ってみる。ストレンジでマーベラスでミステリアスなそれ。しかし、警察がいて見られない。
隣家のポーキーは何とか見ようと言っていたが、とりあえず明日にして帰った。その更なる夜。ポーキーの弟ピッキーがいなくなったらしい。愛犬、とおや バウを連れて、探しに出ることにする。
ヒーローの父親になりたいパパ。カイなら、というママ。(イェーイ!)
……というところでやっとセーブできることになった。この続きは、また今度だ。


そうそう、GBAを貸してくれた、whiteshuloさんによるMOTHER 1+2の感想はこちら。
http://whiteshulo.exblog.jp/882956