早朝のゴッゴル牧場のきゅう舎で。
……これでは読者にもゴッゴルにも話が通じない。そこへ、どこからともなく、北海道修学旅行中のノヒタ君とドライモンがやって来た。
- ノヒタ君
- おさんぽおさんぽ。わあ、牛だねえ、馬だねえ。
- ドライモン
- お話ししたいねえ。
- ノヒタ君
- アレ持ってる?
- ドライモン
- そうだ、『ホニャニャクコンニャク!!』
……というわけで、通りすがりのテスト零点天才あやとり少年と耳無し道具オタクネコ型ロボットのいたずらにより、牛馬は言語を獲得した。2人は「いいことすると気持がいいなあ」「今日はもう、東京に帰るんだもんねえ」などと話しながら去って行った。そこへ、ゴッゴルがきた。
- ゴッゴル
- やあ、朝ご飯だ。もう起きてるな? 今日はゴッゴルモーが飼い葉合計15キロだから、えーっと、朝ご飯はこれくらい……。
- ゴッゴルモー
- いつもありがとねえ。ありがと!! あたし、あなたのくれる飼い葉は世界一おいしいと思ってるのよ♪
- ゴッゴルパカパカ
- それはボクも同じだよ! キミは堅物だけど、僕らのことが大好きでしょうがないの、よ〜く知ってるんだからね! 今日もありがとう!!
- ゴッゴル
- !?
- ゴッゴル
- !? !?
- ゴッゴル
- !? !? !?
これ、そこの中学生。いつまで目を白黒させてんだ?
- ゴッゴル
- !? !? !? !? 牛と馬が、しゃべったあ! 有り得ない。たとえ太陽が西から登っても、この僕の目に耳に間違いは……。間違いは……。間違いは……。間違いは……。間違いは……。間違いは……。間違いは……。間違いは……。*1
バッタリ。あらあら、倒れてもーた。
- ゴッゴルママ
- (台所からきゅう舎へ大声をかける)ゴッゴル、もう朝のえさはあげたの? あら、返事が無いわ。ねえあなた、見て来て下さいな。何かに手こずっているのかもしれないし。
- ゴッゴルパパ
- しょうがないヤツだなあ。(きゅう舎へ来る)おい、ゴッゴル? どうした?
- ゴッゴルモー
- それが、今朝、あたしタチはへんな青くて丸いおもちゃから、ぶにゅぶにゅの食べ物を貰って。
- ゴッゴルパカパカ
- ボクらがそれを平らげたら、日本語をしゃべれたんで、びっくりしちゃったみたいです。世の中は不思議に満ちているのにね。
- ゴッゴルパパ
- ほほう。そうかそうか。たまにはそういうこともあるよなあ。さすが、我が家が誇る名馬名牛だね。良くしゃべるようになったねえ。偉い偉い。これからもゴッゴルのことを、よろしく頼むよ。若いのに、ちょっと考えが固いからねえ、この子は。どれ。(ゴッゴルのほほをパシパシ叩く)
- ゴッゴル
- う〜ん!?
- ゴッゴルパパ
- そろそろ起きないと遅刻だぞ!!
- ゴッゴル
- げっ!
脱兎の如く、納屋をあとにするゴッゴルだった。今日は日本史のテストがあるのだ!!
日中のゴッゴル牧場。
放し飼いが信条のゴッゴル牧場。だから、ゴッゴルモーもゴッゴルパカパカも、仲良くひなたぼっこしながら、のんびりと草をはんでいる。
- ゴッゴルモー
- いいお天気ねえ。
- ゴッゴルパカパカ
- ……。
- ゴッゴルモー
- いいお天気ねえ。
- ゴッゴルパカパカ
- ……。
- ゴッゴルモー
- (耳元で)い・い・お・て・ん・き・ね!!!!!!
- ゴッゴルパカパカ
- HIHIIHIHIHIIHIHINN!! びっくりしたあ。なんだよお。
- ゴッゴルモー
- だって、あなた、聞いてないんだもん。せっかくのどかなのに、なに考え事してるのよお。あたしタチにおあつらえ向きのデート日よりじゃないのさ。
- ゴッゴルパカパカ
- なあ、日本語しゃべれるようになったのって、いいことだと思う?
- ゴッゴルモー
- なによお、あなたが「くれるもんは食べてみよう」とか言い出したんでしょう?
- ゴッゴルパカパカ
- そうだけどさ。まさか、ほんとにこうなるとは思ってなかったんだからさあ。ボクたちの関係、ゴッゴルに知られたら……。
- ゴッゴルモー
- あの堅物のことだから、意味悪がって放り出すかもしれないわね。でも、せっかくお話ができるんだから、説得しましょうよ。
- ゴッゴルパカパカ
- そ〜簡単に言うなよなあ……。ゴッゴルパパとゴッゴルママは分かってくれるかもしれないけどさあ。どうしたってボクらの関係は……。
- ゴッゴルモー
- なに、あなた、あたしのことが嫌いなの?
- ゴッゴルパカパカ
- そんなこと言ってないだろう!! もう、何年間もキミのことを……。寝ても覚めても、隣にキミがいないと言うだけで、ボクは、ボクは……!!
- ゴッゴルモー
- 分かってるわよ。あたしも、あなたがいなかったら、天地が裂けても構わないと思ってるわ……。
二人、否、二頭してうるうるしている。うるうる。うるるるるるる。
- ゴッゴルパカパカ
- ゴッゴルモー!!
- ゴッゴルモー
- ゴッゴルパカパカ!!
- ゴッゴルパカパカ
- ゴッゴルモー!!
- ゴッゴルモー
- ゴッゴルパカパカ!!
- ゴッゴルパカパカ
- なんでキミはゴッゴルモーなんだい!?
- ゴッゴルモー
- なんでアナタはゴッゴルパカパカなのよ!?
- 二頭
- ああ!! 出逢えて良かった!! 生きててよかった!!
- ゴッゴルパカパカ
- ゴッゴルモー!! たとえ、馬と牛の違いがあっても!!
- ゴッゴルモー
- ゴッゴルパカパカ!! たとえ、牛が馬を愛することが許されなくても!!
- ゴッゴルパカパカ
- ボクたちは!!
- ゴッゴルモー
- あたしタチは!!
- 二頭
- ずっと一緒だァ!!
熱く見つめ合う、牛馬の種族を超えた愛よ。ああ、かくも甘く切なく、やるせないことか。
夕暮れのきゅう舎
ゴッゴルが学校から帰って来た。早速着替えてきゅう舎へ向かう。もう、牛や馬は、両親の手で、きゅう舎に戻されている。
- ゴッゴル
- 鳴かせたうぐいすヘイアンキョ〜。*2あれ、なんか違ったなあ。いい国つくるぜカモフラージュ。*3これも間違った。えい! 年号なんて覚えなくても年表見ればいいじゃないかあ!! いいなあ牛馬はテストが無くて!
- ゴッゴルパカパカ
- 学校、楽しくないんですか?
- ゴッゴルモー
- お友達がいるから楽しいって聞いているわよ?
- ゴッゴル
- (無視して)高いカイシン無視五匹〜。*4ん? ひとよひとよにひとみごろ*5っと! さて、夕ご飯は夕ご飯で、飼い葉を何キロだっけ?
- ゴッゴルパカパカ
- ゴッゴルさん? 聞いてますか?
- ゴッゴルモー
- あたしタチ、心配してるんですよ!?
- ゴッゴル
- ああそうか、これくらいでいいわけだっけ。そら、ご飯だよ〜。
一人で納得するゴッゴル。こりゃ、聞かないふり見ないふり作戦か? でも、せっかくしゃべれる食べれる*6牛馬なのに、もったいない気はするんだよねえ、ナレーターとしては。
こ、これは、アイコンタクト!?*7
そこへ、ゴッゴルがゴッゴルパカパカとゴッゴルモーの所にやって来た。ちなみにこの二頭は、強引に隣同士の席に居座っている。そこら辺から二頭の甘い関係を察すれば良いものを、ゴッゴルは鈍い堅物なのだった。
- ゴッゴル
- さあ、夕ご飯だよ。(飼い葉を桶に入れる)
- ゴッゴルパカパカ
- ……。
- ゴッゴルモー
- ……。
- ゴッゴル
- 食べないのかい?
- ゴッゴルパカパカ
- ……。(じ〜っとゴッゴルを見つめる)
- ゴッゴルモー
- ……。(じ〜っとゴッゴルを見つめる)
- ゴッゴル
- 何?
- ゴッゴルパカパカ
- ……。(じ〜〜っとゴッゴルを見つめる)
- ゴッゴルモー
- ……。(じ〜〜っとゴッゴルを見つめる)
- ゴッゴル
- だからなんだって食べないんだよ? 体でも悪いのかい?
- ゴッゴルモー
- あ〜、やっとあたしタチと『しゃべる』気になってくれたあ。
- ゴッゴルパカパカ
- どうせ、牛馬がしゃべるわけが無いって思い込みたかったんでしょうけど、そうは問屋がおろしませんよ!?
- ゴッゴル
- あ、しまったっ!
- ゴッゴルパカパカ
- しまった、ということは、認めて下さるんですね!? ボクらがお話ができる牛馬になったことを!!
- ゴッゴル
- やっぱり、幻覚じゃなかったのか……。分かったよ、世の中には不思議なことだってあるさ。
- ゴッゴルモー
- そうよ、これはマボロシなんかじゃないのよ。これからもヨ・ロ・シ・ク・ネ!(はぁと)
- ゴッゴル
- うう、わかったから、牛がウインクするな。分かった、分かったってば!!
というわけで、しゃべる牛馬がいるということを、なかば強引に納得させられた常識人ゴッゴルだった。そんな彼をしり目に夜は更けていく……。
夜中のきゅう舎
どの世界でも、夜は恋人たちの時間。この牛馬はロミオとジュリエット並に、DNAから許されない恋に身を焼いているのだから、熱いのも当然だった。
- ゴッゴルモー
- ああ、ゴッゴルパカパカ……。
- ゴッゴルパカパカ
- ああ、ゴッゴルモー……。
- ゴッゴルモー
- ああ、ゴッゴルパカパカ……。
- ゴッゴルパカパカ
- ああ、ゴッゴルモー……。
- ゴッゴルモー
- ああ、ゴッゴルパカパカ……。
- ゴッゴルパカパカ
- ああ、ゴッゴルモー……。
- ゴッゴルモー
- ああ、ゴッゴルパカパカ……。
- ゴッゴルパカパカ
- ああ、ゴッゴルモー……。
- ゴッゴルモー
- ああ、ゴッゴルパカパカ……。
- ゴッゴルパカパカ
- ああ、ゴッゴルモー……。
- ゴッゴルモー
- ああ、ゴッゴルパカパカ……。
- ゴッゴルパカパカ
- ああ、ゴッゴルモー……。
- ゴッゴルモー
- ああ、ゴッゴルパカパカ……。
- ゴッゴルパカパカ
- ああ、ゴッゴルモー……。
いや、別に作者がコピペで楽をしよう*8と思っているのではなく。本当にさっきからこれしかしゃべってないのだ、この牛馬。それで会話が通じるのだから、恋人というのは便利である。ナニをしているかは読者様のご想像にお任せしたい。
そこへ、テストの赤点が悔しくて眠れなかったゴッゴルが通りかけた。
- ゴッゴル
- 日本史は、ドラマとしては面白いけど、暗記するのが嫌だなあ。ふぁぁぁ。眠いけど寝付けないよ。こういうときは外の星でも見るのが一番。ここの星はきれいだもんねぇ。あれ!? まだ起きてるのか?(きゅう舎のドアの影から中をそっとのぞく)
- ゴッゴルモー
- ああ、ゴッゴルパカパカ……。
- ゴッゴルパカパカ
- ああ、ゴッゴルモー……。
- ゴッゴルモー
- ああ、ゴッゴルパカパカ……。
- ゴッゴルパカパカ
- ああ、ゴッゴルモー……。
- ゴッゴルモー
- ああ、ゴッゴルパカパカ……。
- ゴッゴルパカパカ
- ああ、ゴッゴルモー……。
- ゴッゴルモー
- ああ、ゴッゴルパカパカ……。
- ゴッゴルパカパカ
- ああ、ゴッゴルモー……。
いやだから、アツアツなのはよく分かったって。ほら、ゴッゴルも。
日本史の暗記以上の悩みを抱え、よけいに眠れなくなったゴッゴルだった。それでも、道ならぬ恋を邪魔するほどの不粋なことはしないのは偉い。いや、びっくりして固まっているだけか。それにつけても、*9ああ、ゴッゴル牧場。なんとやるせない夜よ。
翌朝のご飯。ゴッゴル家の食卓。
農家の朝食には、それなりに自家製の食材が並ぶもの。都会に住み着く作者にはうらやましいことこの上ないのだが、彼らにはこれがあたりまえ。ゴッゴルモー達のミルクやチーズ、豊かな畑で取れた野菜などがにぎやかだ。人間は、食べなきゃ生きていけないけれど、食べるために生きるのではなく、生きるために食べるのだと思う。……ここで作者が食の哲学を語っていても話が進まないが、主人公がさっきから悩みっぱなしで話の進めようが無いのだ。しょうがない、主人公の両親に期待するかな。
悩んでいても仕方が無い。ゴッゴルは笑われるのを覚悟の上で、牛馬が突然しゃべれるようになったこと、昨夜見た熱いラブシーンのことを話した。
この二人は万年新婚夫婦である。冷たいミルクが沸騰しそうな灼熱の愛は、なにも牛馬に限ったことではなかったのだ。
- ゴッゴル
- あの、仲良し夫婦なのはよくわかってるからさあ。
- ゴッゴルパパ
- おお、そうだそうだ。なに、心配はいらないよ。ゴッゴルモーやゴッゴルパカパカなら、それだけ仲良しなのは何となく分かっていたし。そういう奇跡が起こっても、僕は驚かないね。
- ゴッゴルママ
- 道ならぬ恋を引き裂くのは、ヤボってものよ、ゴッゴルちゃん。
- ゴッゴルパパ
- 出荷前の短い青春なんだ。恋に生きる牛馬が一組くらいいたって、神様は怒らないよ、きっと。
- ゴッゴルママ
- そうね、あなた。
- ゴッゴル
- う〜〜〜。
この両親では話にならない。恋愛至上主義よ天晴れ!
夕暮れのきゅう舎
その日一日、授業に身が入らずに帰ってきたゴッゴル。牛馬の恋に疑問を感じてはいけないのか? 折しも、その日の授業でやっていたのは、生物のDNAの仕組みについてであった。オスとメスでは染色体が異なるから、二者が引き合うようにできているのだ、というお話。同じ生物ならいいのだ。違う生物ならどうなのだろうか? 悩みを増やされただけで終わってしまった。
でも、まあ、ぼおっとしていては農家は勤まらない。その日も夕食の飼い葉をまぜているところ、後ろから馬の声がした。どうやら牛馬がしゃべっているらしいが、とりあえず熱い恋人の現状より、生命体の未来のことを考えたいゴッゴル。つまり話は聞いていないのである。
- ゴッゴルパカパカ
- やっぱりすごいなあ、ゴッゴルさんは。
- ゴッゴルモー
- 何が?
- ゴッゴルパカパカ
- この、飼い葉ブレンドの卓越した技術だよ! 毎日ごちそうになっているけど、天性のものとしか言い様が無いよね。
- ゴッゴルモー
- そうね、あたしもそう思うわ。いつもおいしいご飯をありがとうね、ゴッゴル。
- ゴッゴルパカパカ
- 彼は天性の牧童だ。彼に認められなくちゃ、雄馬としてすたるよなあ。男としてのプライドの問題だけどね。
- ゴッゴルモー
- でも、認められなくても、あたしがあなたを好きなのは、絶対に変わらないわよ。二人で生きていきましょうね。
- ゴッゴルパカパカ
- そうだね。
- ゴッゴル
- ……できた。みんな、ご飯だよ!
- ゴッゴルパカパカ
- あの、ゴッゴルさん。
- ゴッゴル
- なんだい? いや、君らが好き合っているのは、よく分かっているよ。だけど、DNAとかの問題はいいのかい? 生命体として、次に命を引き継ぐためには……。
- ゴッゴルパカパカ
- 分かっています。でも。僕達は、絶対に何があっても離れたくはないんです。どうか、認めてください!
- ゴッゴル
- ……!?
その真剣な馬の瞳! かつてここまで研ぎすまされた瞳があったであろうか?
何も言えない。言えるわけが無い。蒼くて熱い視線! 生命体のタブーを超えようという、その覚悟! ゴッゴルは、男として、常識に縛られたままでいいのか、自らに問いかけていた……。
夜のきゅう舎で。
またも寝付けないゴッゴル。足は自然ときゅう舎に向いた。もちろん中では、牛馬がいちゃいちゃしているのだが。
- ゴッゴル
- ごめん、邪魔かな?
- ゴッゴルパカパカ
- そんなこと無いです! どうしたんですか?
- ゴッゴル
- いや、実はね、君らのことだけど……。
- ゴッゴルモー
- やっぱり、認めてくれないの?
- ゴッゴル
- ……。ここで、あきらめなかったらご飯抜きだ、とかいっても、無駄なんだろう? どうしても、好きなんだろう?
- ゴッゴルパカパカ
- 僕たちは、何かに導かれるようにして、出逢ったんです。どうか、認めて下さい。この先一生食事抜きでも、この恋はあきらめられません!
- ゴッゴル
- ……。(ボソっと)分かった。
- ゴッゴルパカパカ
- え?
- ゴッゴル
- (ハッキリと)分かったよ。君らの気持ちは。どうしようもないってのは、あるよな。どうしても、好きなんだね。
- ゴッゴルモー
- ええ! 絶対に離れないわ!!
- ゴッゴル
- ここはれっきとした牧場だ。いつまでも一緒にいられるか、分からないけれど。でも、一緒にいられる間は、いいよ、君らの気持ちは分かったからさ。
- ゴッゴルパカパカ
- いいんですね! ああ、ありがとうございま……ヒヒン!
- ゴッゴルモー
- え? ゴッゴルパカパカどうしたモ〜?
- ゴッゴルパカパカ
- ヒヒン! ヒヒン!
- ゴッゴルモー
- モー。モー。
- ゴッゴル
- そうか、ちょうど今、日本語を話せる不思議な力が切れてしまったのか。
- ゴッゴルパカパカ
- ヒヒン! ヒヒン! (切なそうに)
- ゴッゴルモー
- モー。モー。(悲しそうに)
- ゴッゴル
- (牛馬をなでながら)君たちの愛が起こした、ちょっとした奇跡だったのかもしれないね。……良かった、話せる間に認めてあげられて。
- ゴッゴルモー
- モ〜。モ〜。
- ゴッゴルパカパカ
- ヒヒ〜ン、ヒヒ〜ン。
- ゴッゴル
- 分かってる。常識に縛られないで、キミたちを応援するよ! ああ、僕も、この大地のように、もっとおおらかに生きよう!
そして、この牛馬は、その後どうなっていったのか。
それは、ゴッゴル牧場の家族たちだけが知っている。
だけど、きっと、確かなことは、愛は永遠である事。
モー、モー、ヒヒヒン! モー、モー、ヒヒヒン!
いのちの讃歌は、ゴッゴル牧場にこれからもきっと。
ずっとずっと響くだろう。牧場がある限り、永久に。
オムニバス小説ゴッゴル『ああ、ゴッゴル牧場』
〜THE END〜
*1:ゴッゴルは某Cバルト文庫のF本瞳先生作品のフランス人ヒーローとは関わりがない。あらかじめ言っておくが。
*6:コンビニエンスストア『Mニストップ』とゴッゴル牧場は関係がありません。
*7:サッカーの奥義の一つ。目と目で通じ合う、かすかに、うん、色っぽく。それでもって作戦を伝達する。ちなみに、アイコンタクトとK藤静香さんの名曲『MUGO・ん…色っぽい』はあんまり関係が無さそうであります。
*8:とは言え、さっさとラブシーンなど書き上げてしまおうと思っているのは本当のところだ。照れるだけであるよ。←未熟者め。
*9:おやつはカ@ルおじさんではない。だいたい、カ@ルおじさんがおやつだったら大変だ。三時のおやつならぬ流血の惨事になってしまう。そんなことは全世界的にあってはならない。