google黎明期はいつか?

Newsweekgoogle特集を読んでいて、日本でgoogleが話題になったのはいつ頃かが疑問に思えた。そこで、手元にあるメールマガジンMac Fan Letter」の過去ログを検索してみたら、興味深い記事が見つかったので引用したい。

Mac Fan Letter」(発行/毎日コミュニケーションズ)2000.10.19.No.225より引用

今編集部では「Google」(< http://www.google.com/intl/ja/ >)という検索エン
ジンが話題だ。

最大のポイントが「I'm Feeling Lucky」というボタンで、Googleが最適と判断した
サイトをダイレクトに表示してくれるのだ。検索結果のリストは出ないのである。
表示されたサイトがピント外れだったりすると使い物にならないのだが、結構イイ
線を突いてくる。

たとえば郵政省の検索を「Yahoo!」と比較してみよう。Yahoo!で「郵政省」と入力し
て、検索ボタンをクリックすると、「郵政省」カテゴリを表示する。そのカテゴリを
クリックすると、今後は「ホーム」と表示される画面になる。そこで、「ホーム」を
クリックするとやっと郵政省のホームページが表示されるのだ。都合3回クリックした
ことになる。ところが、Googleで「郵政省」と入力し、「I'm Feeling Lucky」ボタ
ンをクリックすると一発で表示されるのだ。表示時間を考えると3回と1回の違いは
かなり大きい。

いろいろと試してみたが、スカをつかむリスクを勘案してもGoogleの方が快適に使え
るのだ。

そしてGoogleによって、思いもよらぬ事実を発見した。なんと「ガラスの仮面」の
北島マヤにモデルがいたのだ。それもまったく意想外な人物だ。

答は自分で見つけていただきたい。少なくとも私がやった時には、ある単語で一発で
検索することができたのだ。

【林一郎/Mac Fan internet】

記事から察するに、2000年の下半期は、今でいえば「web2.0」というのと同じようなレベルで「google」がIT業界で語られていたテーマだったようだ。たしかこの記事をきっかけにして、私自身もgoogleを使いはじめた気がする。それ以前はYahoo!とgooをよく使っていた。
使いはじめた当時は、ある固有名詞の公式サイトを探し出すのに重宝していた。つまり、有名人や小説家、マンガ家の公式サイトだ。この種のものはたいていは「I'm Feeling Lucky」ボタンで一発で検索できる。もちろんYahoo!でも探せるのだが、ディレクトリをくぐって探し出すのと、ボタン一発の差は大きかった。その後、シンプルなインターフェースと抜群の検索結果で支持を集めたgoogleが、検索サイトのメインストリームへ駆け上がっていった様子は驚くべきものだったが、時々この「ITマニアしか知らなかった頃のgoogle」が懐かしくなる事もある。しかしそれも、たかだか5年前のことなのだ!!


それにしても、「北島マヤのモデルを一発で検索できた単語」も気になるが。今ではアルゴリズムに大幅な変更が加わっているだろうが、いったい何と入れたら見つかったのだろうか。

昔のgoogle日本語ベータ版(2000年8月キャッシュ)や、上記メルマガ執筆当時の日本語google(2000年11月キャッシュ)も発見。


蛇足。はてなカウンターによると、この質問経由で日記を閲覧なさった方が15名。
日記の閲覧者=検索者、とは断言できないが、日曜の夕方にネットを使っている人という条件付きで、ひとつの数字ではある。10名前後というのは、検索者として多いのか少ないのか?