沸点

物質によって沸点は決まっている。
加熱という刺激(というかエネルギー供与)により、物質の原子間で運動が起こり、ガタガタ揺れて湧いたり気化したりする。
まあ、これくらいは中学レベルの理科の話。
詳しいことはこの本でも分かる。子ども向けだと侮れない。この本の旧版で高校レベルくらいまで何とかなった想い出がある。

アトム博士のたのしい化学探検

アトム博士のたのしい化学探検


それはさておき、どうやら、人間自身にも沸点があるらしい。
この場合、人間そのものが気化することはないみたいだが、血圧が上がったり、顔から湯気が出る程度のことはあるようだ。
で、客観的実験観察の結果、私自身の沸点は相当低いらしい(と、ある人にたびたび言われた)。


ふむ。
物質の沸点は変えられないが、人間の沸点は精神構造の変革により変えられる。
それに、原子自身の沸点と、化合物になった時のそれは違っているし。


沸点が高い物質は、大きな刺激や高レベルのエネルギー注入にも耐える。自分の形を変えることに対して慎重で、化合するしないの選択権行使までの時間が長い。
人間の精神面にもそれは当てはまる気がする。
怒りをキレるに簡単に変える人と、内心に収めつつも自分自身の力に変えられる人と、どっちが長い人生にとって生き延びやすいか……考えるまでもない。


頭はクールに、心は熱く。
物事をなし得る人に共通している信条だ。
じっくり待つことも、さっさと行動することも、両方この気持ちが無いとウマく行かないだろう。


自分の沸点を上げ、高エネルギーを受け入れられるようになること。
これが出来るようになったら……世界の見え方が全く変わる気がする。