自由演奏会にリコーダーで参加しよう(後編)

諸事情により、かなり間が空いてしまいました……。
今回は、吹奏楽にリコーダーで参加するに当たって、気をつけておきたいテクニックについてです。
実は技術的なことについては前回の内容で充分すぎると思うのですが(リンク先の各サイトさんが非常にすばらしいため)、吹奏楽の楽譜特有のクセのようなものについて、ですね。

タンギングについて

リコーダーを小学生で習ったときは、tutututu.....という風に一音一音発音を切って演奏するように言われていると思います。
吹奏楽でも基本的には同じです。ただし、やや弾み気味に切ることのほうが多いような気がしますね(行進曲で四分音符が連続するメロディなど)。
それから、テヌートは、その楽音いっぱいに伸ばす、逆にスタッカートは短くするのも同じなのですが。どちらかというと、スタッカートは音と音の間隔をあけると考えた方が実際の曲に合いやすいかもしれません。
また、楽譜にスラーが書かれていたら、レガート奏法で演奏します。つまり、タンギングしないで指使いだけ変えていけばOKです。
このあたり、小学校でリコーダーを習ったときにはあまり厳密にはやっていなかったかもしれませんが、せっかくの大合奏なので、気をつけてみるとまた面白いと思います。

調号について

※今回はソプラノリコーダーでオーボエパートを演奏することを想定して書きます。
吹奏楽では、なぜか調号に何も書いていない楽譜は少ないのです。自由演奏会の会場で楽譜を借りたときに、ちょっとビックリするかもしれませんね。たいていはフラットが一つか二つ、最初に並んでいます。

これは、吹奏楽では、そのほうが演奏しやすい楽器が多数だからです。
トランペットやクラリネットは、リコーダーで言うところの「シ♭」を中心にした音階で作られています。また、サックスは「ミ♭」が中心になっていたり、「シ♭」が中心になっていたりします。楽器自体がそのような特性があるため、吹奏楽の楽譜も、♭が付いた調で作曲されていることがとても多いのです。
しかし、リコーダーでは、「ド」の音を中心とした「ハ長調」で作られた楽譜を使っていることが多いと思います。♭が付いていることに慣れていない方も多いでしょう。
ですので、自由演奏会の会場に行く前に、フラットが付いた調の音階に少しでも慣れてから行った方がいいと思います。

練習楽譜

リコーダーのタンギング練習と吹奏楽向けのリコーダー音階練習の、簡単な練習楽譜を作ってみましたので、使ってみてください。
なお、画像は画質があまりよろしくないですが、はてなフォトライフにアップしたPNG形式へリンクしています。PDF版もあります。
 
※練習のために、調号ではなく、臨時記号で♭を付けています。
PDF版はこちらのページからダウンロードできます(一覧表のページへリンクしています)。


なお、実際の自由演奏会では、リコーダーパート、という楽譜はたいていは吹奏楽にはありませんので、ソプラノやアルトリコーダーではオーボエパートの楽譜あたりがおすすめです。


では、自由演奏会の会場でお会いできればうれしく思います。
最新の開催日程については『自由演奏会の日程』様からご覧下さい。
ちなみに、本稿執筆時点では、次回は東京・池袋で2008年12月07日に『自由演奏会inTMF(みらい座いけぶくろ(旧・豊島公会堂))』が開催されます。12月2日までにメールにて事前申し込みする必要があるようです。