『鳥類弁護士の事件簿』全メダル制覇

第4幕Aエンドをクリアし、全てのメダルを手に入れました。
全メダルの入手法についてはこちらのページが参考になります。

ルート分岐についてはこちら。

さて。
Aルートを選択した場合での地下裁判イベントでファルコンが何もしなかった理由は、世相の闇に対する深い絶望感からでした。
そして彼の心が折られるキッカケになったあの猫に復讐するのですが、この事件が意外な扱いになり…。
このルートはちょっと不満が残るシナリオでしたね。どうせなら被告鳥ファルコンと検事として法廷で対決したかったなと。かつての主人公を刑務所送りにするのも、このゲーム世界でならありだと思いますし。
ともあれ、これで本ゲームのルートはほぼほぼたどったことになります(細かいテキスト分岐は残りますが)。
キャラクターの皮肉っぽいセリフ、シニカルな世界観、いずれも逆転裁判には無いものでした。
アドベンチャーゲーム、推理ものが好きな方にはぜひお勧めしたいところですね。ちょうど今、ダウンロード版はセール中ですし(2023年9月3日23時59分まで)。
グラフィックや台詞回しもさることながら、『動物の謝肉祭』をはじめとするクラシックBGMの使い方も良かった。『サムソンとデリラ』のバッカナールが犯人を追い詰めたり真相を究明する場面で使われていますが、楽曲の元ネタといい曲想といいピッタリでした。この曲がかかると「いけーっ!」ってなりましたね。クリア後にゲーム付属のミュージックプレイヤーであらためて聴いてみましたけど、これ、エンドレスなんですね(ゲーム音楽なので)。サスペンスにピッタリですよ、ほんとに。ほかにもサティなどの有名なフランス音楽が色々ありますし、本作用の楽曲もクラシックに負けてない上品な仕上がりでした。
著作権法上問題がないクラシック音楽と古典絵画をゲームの素材としてアレンジする。そしてシナリオとテキストで勝負する。一から作り上げるより比較的低コストでなんとかなりそうに思われます。そしてそうした素材を使ったことすら演出として昇華する。本当に見事なものでした。日本で言えば鳥獣戯画でゲームを作るようなもんですかねぇ?
本作はやって損なし、でした! 終わっちゃうと短かったなーとなっちゃうんですけど(逆転裁判ですらそう思っちゃったので)。すごく濃い時間を過ごさせてもらえたと思います。画面の前でファルコンたちを何度も応援してましたよ。
それにしても、小ネタですけど……咄嗟の情報料がわりにジャガイモの皮の剥き方をサラッというあたり、スパロウソン君は料理が得意? なのかも、とか。ちょっとしたところが面白くて。あとシナリオの進行上、大義の前にはコソ泥もOKなところとか、いいわけないだろ! とか思いつつも、笑って進められてしまいました。いいのかな、仮にもルーブルだぞ、ルーブル……。ま、いっか、事件解決に役立ったし(だからよくない)。
長くなってきたのでこの辺で。