NECは親切でも、ネットに泥棒がいるんじゃなあ。

http://d.hatena.ne.jp/Yuny/20051123/p1
でセットアップした友人の新ノートPC。昨日もちょっとしたメンテに行ってきました。
まあ、細かいメンテ内容は守秘義務(?)なんで書きませんが(平たく言うと安全にインターネットを使えるようにする各種設定だった)セキュリティと利便性って両天秤なんだなあと強く強く感じた次第。


例えば、家に入るのに1000種類の鍵をそれぞれ解錠しなければならなかったら、泥棒は来ないだろうけれど、しかしものすごく面倒です。でも、鍵を全くかけないと簡単に入れるけれども泥棒さえもくるかもしれないし。また、サムターン廻しみたいな新技術を使いこなす泥棒が居るとなったら、新しいタイプの鍵に付け替えた方がいいのかもしれない。
パソコンのセキュリティも同じような所がありますね。


鍵や泥棒の手口の技術に、どこまでユーザーは詳しくなくちゃいけないんだろう?
赤信号というものの存在を知らずに、ある歩行者が道路を渡って車とぶつかったら、そんなルールを知らなかった方が悪い、となるだろうけれども。
スパイウェアやウイルスの知識を知らずに、自分のPCからいつの間にか感染して自分の秘密やウイルスそのものをばらまいていることがあり得る現状で、知らなかったじゃすまされないと言い切ってしまうのもなあ。


インターネット界の交通ルールは、まだまだ初心者には浸透していない気がします。
無線セットアップ中に、付近の住宅からのLANを何本もキャッチ(しかも見た所はセキュリティなしだから、やろうと思えば侵入できた可能性大)したけれど、無線LANユーザはセキュリティをかけておくという交通ルールは「赤は渡るな」というほどシンプルじゃないもので、やらない人はやらないみたいですね。
信号が赤でも青でも歩いていたらそのうち車とぶつかったりとか、無防備に町を歩いていたら財布をすられても文句は言えないとか……そういう感じのことをセキュリティに気を付けない人はやっているって言うことなんですよね。信号はよく見ればいいし、財布だったら鞄の奥の方にしまっておいて、慎重に行動すれば良いけれど。
調べてみたら、無線LANは機器間相性で128bitの暗号化が使えない場合などの特殊事情もあったりして、知っていてもできない場合もあると言うことで、さらに複雑な問題もあります。


で、NECがいかに親切にPCを作っていても、機器間相性問題は予期できないところがあったりするとか、windows OSはNECの製品じゃないから、どうしても行き届かない限界があるとか、そういう面からもAppleの良さを改めて見直した次第。
AppleのOSとAppleのハードウェア(つまりはパソコンや周辺機器)それに最近では主要なメディア系の処理をApple製品でやれてしまったりしてきている状態って、パーソナルなコンピュータの一つの到達点ではないでしょうか。
Appleのユーザーサポート体制がNECなみになったら本当にすごいと思うのだけれど)


パソコンに使われたくはないですが、とある不具合のため、2日連続で明け方までかかってしまったのはちょっと辛かった。正直な所、Macだったら……と何度か思いました。まだまだインターネットは安全ではないと考えています。友人には「そこまでセキュリティにこだわらなくていい」とか言われましたが、一種の交通ルールを知らないだけとも言えなくもないです。ほんとに。
友人が悪いのではなく、安全な製品を使うためにユーザが考えなくてはいけないことがまだまだ多すぎるのが問題だという話なのですけれども。(友人はある種の平均以上にPCを使える人だと思うので)


いつの世も泥棒はいるものですが。泥棒のことばかり心配していては町歩きを楽しめないのも、また真実なのですよね。
ともあれ、誰もが町歩きを楽しめる程度の交通ルールが、多くの人に浸透してほしいと思います。


ちなみに、Macを宣伝するわけじゃないですが、Macintoshは「あまり泥棒のことを心配しなくても、ネットサーフィンという町歩きを楽しめる環境である」と言えると思っています。……少なくとも現状では。Mac環境を狙う泥棒さんが、今の所は、あまりいないからです。
一方、Windows環境は、泥棒やバイキンだらけというわけなんですよね。多くの人が使っているからです。自衛策を知らないと大変なことになると思う、とまあそういうわけ。