2006年ラストステージ

友人宅に招かれ、楽器を吹いてきました。マイナスワン(いわゆるカラオケ)で今できる4曲のトロンボーンソロを全てです。
しかし、クリスマス会の時は音がわりと良かったのですが、ここ数日不調……。風邪とか体調のせいと、あと寒さもあるかもしれないです。
架線恐怖症がまだ抜けてない(ヘ音記号で上に2本以上引かれた……E以上の音への自信がまだ全然戻って来ていない)こともあり、音色自体も鳴り切らない感じでバッドコンディション。しかし、曲は通し切れたことは自信の一つになりました。
唇がうまく震えてくれないんですよねえ。このところ。別に唇の肌荒れとか口内炎はないんですけれど。なぜかアパチュアが小さくできないし、思ったように鳴って来ない。まあ、過渡期だと思っておきます!


あと、この不調のときだからこそ分かるのですが、好調な時って音以外のことをあまり考えていないみたいなんですね。先ほどテレビで2006年のスポーツ特集をやっていて、あの荒川静香さんいわく「(オリンピックの本番のトゥーランドットの演技では)イナバウアーの時だけは観客の歓声が聞こえて、あとは全く聞こえなかった」そうですが、多分、曲に入り込んだら曲が聞こえて、リンクが見えてて、あとは身体が(脳内でいろいろと計算はありつつも)勝手に動いていく感じで、気が付いたらfinishしてるとかそういうのじゃないかなあと。トロンボーンもスケートに似ているなあって。つまり、本当に曲を自分の血肉にしていたら、曲以外の世界は自分から消えるはず。まだその段階に至れていないです。ちょっとそこまで行けそうな感触は「アヴェヴェルムコルプス(モーツァルト)」で得ていなくもないですが……。低中音域だけでだいたい演奏できて、しかも奥が深いので、今の自分の力量にぴったりなのですよ。スコアをもっと叩き込んで、的確な位置でブレスを取れて、歌詞の意味から表現するべき物が自分の脳内で映像のように見えるようになって来たら、もっと良い音がしそうな気がします。そこに至れるインスピレーションとイマジネーションが枯渇してる感じ。単なる基礎練習不足なだけではない「何か」が足りないようです。まだマイナスワンの伴奏パートに追い回されている感じがしていて、自分のための伴奏として聞けていないし。人間に伴奏してもらったらかなり違うのでしょうけれども。
足りない物は、何もかもを捨てて集中し切る覚悟、かなあ。たぶん。これって、生活の上でもそうなんですよね。割り切りとか覚悟が全然足りてない。
いろいろ考え過ぎなんだとは思いますけれど……。もっと肩の力を抜いて、ふいっとスゴいことをやれてしまうのが本物の人なんだと思う。まだまだ先は長い!


それにしても、ソロで自分が旋律をやることより、バックで伴奏付けている方が性に合っているかもしれない……。これは負け惜しみとかではなく。友人が最近某所で披露して来た歌の録音を拝聴しつつ、もしブラスアンサンブルでやるなら自分のトロンボーンパートはどうするかを考えてしまっていたりしてるので……。


そんなこんなで2006年の最後の小さなコンサート(オーディエンスはたったの1人!)は終わりました。
来年もトロンボーンと一緒に、愉しく過ごせたらいいと思っています。