アンコールワット、といえば、カンボジアの遺跡群として世界的に有名です。
その周辺には石作りの巨大な顔の像が沢山あります。それを撮り続けている写真家のBAKU斉藤さんの渾身の作品展でした。
写真については
http://nng.nikkeibp.co.jp/nng/feature/0610/index7.shtml
が詳しいと思いますので、どんな像なのかはそちらをご覧下さい。
会場は小さなギャラリー+αといった狭い感じでしたが、逆にその空間にあの巨大な顔たちが並ぶと迫力があります。
四方から見つめられるような感じの空間に身を置いていると、自分の中にある汚い物、ずるいモノをすべて見通されたような気持ちになりました。何を祈ってこのような巨大な建造物を組み上げたのか……。
現代の日本では、このように「祈るため」に巨大なモノを作ることは、ほとんど無くなっていると思います。大仏様とかそういうこととか。
大きな物を作ることが必ずしも正しいとは言えませんが、大きな物に込められた気持ちは今の自分たちにも何かが伝わってくるような気もします。もちろん、大仏様にしたって政治的な意図があって制作されているので、必ずしも祈祷心100%というワケではありませんが。
会場ではDVDを放映していました。大変な場所での撮影だったためか、映像が安定していない感じがありましたが、どのようにして巨大な尊顔を撮影したのかは興味のあるところで勉強になりました。
尊顔と同じ高さまで足場を組み上げ、直射日光に負けずに撮影して来る。メイキングはその困難さを文字よりも雄弁に語ってくれていました。映像の持つ力は小手先のアングルとかそういうことだけじゃない、何を撮って来るか、が、最も大事な物なんですね。当たり前ですけれど。
「BAKU斉藤写真展 世界文化遺産 アンコール遺跡の尊顔」展
- 会場
- 調布市文化会館たづくり 1階展示室
- 料金
- 一般で200円。あとは会場に聞いて下さい。
- 会期
- 4月7日(土)から5月13日(日)10時から18時。
- 交通