『「病院の言葉をわかりやすくする一覧」中間報告より提案に取り上げた語の一覧』について

……というわけで、サイドバーのリンク集に追記しました。
病院に行って、いろいろ説明を受けたけれど、部分部分理解し切れていない言葉があって困った経験があるヒトには本当にオススメです。一応、医療従事者向けに提案されているものなのですが、一般のヒトがここで調べても十分に理解できるように作られています。まあ、まだまだ中間報告……ソフトウエアで言えばパブリックベータ版といったところですが、公開しているってコトは読んで勉強に使ってもいいわけで、聞き覚えのある用語を拾っていくだけでも非常に面白いですよ。


ところで、毎週のようにお医者さんに通って、ある症状が治ったからもうお薬を飲まなくていいのかな? と思っていたら、まだお薬を続けて飲んでくださいって言われた経験がある人も多いと思います。っていうか、自分がそう思っていたことがありました。


実は、患者側の感覚から言えば「症状がなくなった=病気が治った」なのですが、医学的に考えると「症状がなくなった=病気が軽くなった」、という感じに近いようですね。治った、というのには、病気の原因となっていたような悪いことが、体からほとんどなくならなくてはいけません。
つまり、症状がなくなったとはいえ、まだまだ病気が残っていると考えられるのですね。だから、お薬は当分飲んでくださいって言われたりもするわけです。弱った心や体を、薬の力である程度治すことが出来たのなら、これからは薬だけではなく、自分の体と心の力でもっともっと治められるようになろう、ということなんですね。
このように、治療の経過の中で、「症状が落ち着いて安定した状態」を「寛解(かんかい)」*1というそうです。詳しくはリンク先のページをご参照ください。
寛解したら、治療の経過としてはレベルアップしたことになるわけで。何度も治療していい状態に持っていけば、もしかしたら最終的な治癒になるかもしれないわけです。
患者としたら、いつになったら薬を飲まなくって良くなるんだ!! などと言いたくなったりもするでしょうけれども、自分の体を客観的に見たら、ゴールは近いけれどももうしばらくお薬と付き合う必要があるんだな、ということのようですね。また、この用語は、医学的にはある一部の病気の説明にしか使わないようですが、基本的な考え方としてはいろいろな病気で参考になるように思います。
ともかく、お医者さんの説明で「寛解したといえますが、もう少しお薬を続けましょう」のように言われたら、ゴールにまた一歩大きく近づいたんだ! ということ。あせらず前向きに治療生活を送るといいと思いますよ。まだもうしばらくは治療が必要なんですね。

*1:健康になりたくてもなれなかった竹馬の友のYくんへ。キミのおかげでこの用語にたどり着くことができました。自分の健康をしっかり見つめ、キミの分まで前向きに生きてゆきたいと思っています。ありがとう。ゆっくりおやすみなさい。