H1N1新型インフルエンザと『ブルーインフェリア』

H1N1新型インフルエンザ(いわゆる豚インフルエンザ)の流行がおさまりそうにありません。
でも、いつかは終息するだろうと信じています。人間だってバカじゃない。


ところで、病原菌と人間の闘いといえば……紫堂恭子さんの『ブルーインフェリア』というコミックがあります。

ブルー・インフェリア―決定版 (1) (あすかコミックスDX)

ブルー・インフェリア―決定版 (1) (あすかコミックスDX)

ブルー・インフェリア―決定版 (3) (あすかコミックスDX)

ブルー・インフェリア―決定版 (3) (あすかコミックスDX)

ブルー・インフェリア―決定版 (4) (あすかコミックスDX)

ブルー・インフェリア―決定版 (4) (あすかコミックスDX)

以下、ネタバレといえばネタバレを含みます。

ウイルスが宿主を殺してしまったら、生命の意義=増える、という観点からすれば逆効果だろうなあと思います。宿主死亡→ウイルスの方も死亡……じゃ、意味がないですよね。ウイルスの側が沢山増えようと思ったら、弱毒化していろんな宿主に引っ付いた方がいいわけでしょう。まあ、ある種、インフルエンザウイルスの進化を見ているのかもしれないなあ……と、個人的には思ったりしています。共存共栄というか。『ブルーインフェリア』の最後のオチがそういう話になっていました。
まあ、人間としてはそもそもインフルエンザなんざかかりたくはないわけなんですけど(^^;)。ウイルスを絶つ、殺すだけではなく、弱毒化して人間の体自身に克服させるようなスタンスの治療法もありかなあと。
人間とウイルスとの闘いを目の当たりにしている現在、ウイルスの側から人間はどのように見えているのかを考えてみるというのも、ひとつの視座かなあと思っています。
わたしにとってはそのきっかけになった作品が、思い起こせば『ブルーインフェリア』だったわけです。この漫画を読んでいなかったらかなりヒステリックに今の事態を捉えていたかもしれないなあ……。


というわけで、病気と人間の闘いというテーマを考えていく上で、ぜひとも読んでおきたいお話の紹介でした。近未来SFファンタジーです。一昔前のジュブナイルな雰囲気もあり、印象的なお話なのです。