『天の涯まで-ポーランド秘史』読了

ナポレオン・ボナパルトの生涯を描いた『エロイカ』のあるコマの欄外で知った作品です。『エロイカ』は読了したのでついでにiPhoneで読んでみました。
エロイカ』のポーランド関連描写部分で全く同じ表現がなされていて、デジャヴ感がありました。同じシーンに行きつくまで、読者として見守っていたのがフランス側だったか、ポーランド側だったかで、伝わってくる気持ちがこんなに違うとは。ちょっと不思議な体験でした。


ポーランドは列強の思惑で何度も踏みにじられた国、というのは世界史の常識的範囲で知っていました。しかし、やはりマンガで読むと気持ちの伝わり方が違います。歴史はヒトが作るんだなあ、というのがよくわかりますね。
国民であるということは、平和な時にはあまり意識しないでもいいのですが、たとえば侵略や割譲などで国を失わざるを得ない時、また、たとえば震災などで悲惨な目にあっているときは、強く意識されるものなんだなあと思いました。


かの311震災での原発関連対応について民間の報告書が出ましたが、当時の政府首脳が如何に情報不足で、組織がコントロールできていなかったかが分かってくるにつれ、わたしなどでも「日本は大丈夫だろうか」という思いがしました。
やはり、ふるさとなんだなあ、この国が。


作中のポーランド現代日本では全く状況が異なりますが、祖国への愛って、やっぱりあるものなのですね。
立場に応じて、その表現方法や実行方法は異なるにしても、祖国を守りたい気持ちはわかる気がします。
やはり、あっても当然の気持ちなんだろうなあ。